京アニ裁判 青葉被告「小説一つでそこまでとの思い 少しある」

「京都アニメーション」の放火殺人事件の裁判で、青葉真司 被告は、19日の被告人質問で事件を振り返り、「30人以上が亡くなったことを考えると、小説一つでそこまでしなければいけないのかという思いは少しある」などと述べました。

青葉真司 被告(45)は、4年前の2019年7月、京都市伏見区の「京都アニメーション」の第1スタジオでガソリンをまいて火をつけ、社員36人を死亡させ、32人に重軽傷を負わせたとして殺人や放火などの罪に問われています。

検察は「京アニに小説のアイデアを盗まれたと一方的に思い込んだ筋違いの恨みによる復しゅうだった」と主張しているのに対し、被告の弁護士は責任能力はなかったとして無罪を主張しています。

19日の被告人質問で、被告が初公判で「こんなにたくさんの人が亡くなるとは思っておらず、やりすぎだった」と述べたことについて検察官から意味を聞かれると、被告は「30人以上が亡くなったことを考えると、小説1つでそこまでしなければいけないのかという思いは少しある。それが今の正直な気持ちだ」と話しました。

また、これまでの裁判では京都アニメーションに応募した小説について、「ナンバー2と呼ばれる人物が落選させた」と主張していて、落選したときの気持ちを尋ねられると、被告は、「裏で手を動かしている人がいるというのはなんとなくわかっていたので、どうしようもないとショックは大きかった」と述べました。

その後、小説のネタ帳を燃やしたとし「燃やそうと思った時につっかえ棒みたいなものがなくなった。まじめに生きていくためのつながりみたいなものがなくなり、よからぬ事件を起こす方向に向かった」などと話しました。