プール熱 患者数が過去10年で最多 “しばらく流行続く可能性”

主に子どもが感染し、高熱や結膜炎などの症状が出る「咽頭結膜熱」いわゆるプール熱の患者が過去10年で最も多くなっていて、専門家はしばらく流行が続く可能性があるとして注意を呼びかけています。

「咽頭結膜熱」いわゆるプール熱は、子どもを中心に高熱や結膜炎などの症状が出るウイルス性の感染症で、せきやくしゃみなどの飛まつで感染するほか、ウイルスが付着したタオルや、プールでの接触を介して感染することもあります。

国立感染症研究所によりますと、今月10日までの1週間に全国およそ3000の小児科の医療機関から報告された患者の数は、前の週から900人余り増え、3964人でした。

1医療機関当たりの患者数は1.26人と、前の週よりも0.29人増え、過去10年で最も多くなっています。

都道府県別に見ますと
▽大阪府が3.92人
▽福岡県が3.72人と
国の警報レベルの目安となる「3」人を超えていて、次いで
▽沖縄県が2.65人
▽奈良県が2.59人などとなっています。

子どもの感染症に詳しい、国立病院機構三重病院の谷口清州院長は「夏休みの時期にウイルスが全国に広がり、その後学校が再開したことで急増しているとみられる。流行はしばらく続く可能性があり、おう吐や強い頭痛の症状や、食事や水分がとれないなどの様子がある場合は医療機関を受診してほしい」と話しています。