韓国 政権批判で断食を行っていた最大野党の代表が搬送

韓国の最大野党のイ・ジェミョン(李在明)代表は、先月末から政権運営を批判して断食を行っていましたが、18日朝、健康状態が悪化したとして病院に搬送されました。与党は「国会を政争の渦に巻き込んだ」などと批判しています。

韓国の国会で過半数を占める最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表は、東京電力福島第一原発の処理水放出への対応など、ユン・ソンニョル(尹錫悦)政権の国政運営を批判して、先月末から無期限の断食を行っていました。

党によりますと、断食19日目となった18日朝、イ代表の健康状態が悪化したため、国会近くの病院に搬送されたということです。

韓国メディアによりますと、イ代表は国会前のテントで座り込みを行いながら断食をしていましたが、夜には党の代表室で休息をとっていたということです。

このため与党「国民の力」は「出退勤型の断食だ」と皮肉るとともに、大義名分がないなどと批判していて、18日、イ代表が搬送されたことを受け、与党の報道官は「国会を政争の渦に巻き込んだ」などとする談話を出しました。

イ代表をめぐっては韓国の検察が、断食期間中の先週、企業による北朝鮮への不正送金に関与した疑惑で取り調べたほか、18日は自治体のトップを務めていた際の事業をめぐって不正があったとして、収賄や背任などの疑いで逮捕状を請求し、追及を強めています。