レスリング 樋口黎 パリ五輪代表に内定確実 世界選手権3位以内

セルビアで行われているレスリングの世界選手権で17日、男子フリースタイル57キロ級の樋口黎選手が準決勝でカザフスタンの選手に勝って3位以内が確定し、来年のパリオリンピックの代表内定を確実にしました。

レスリングの世界選手権は16日にセルビアのベオグラードで開幕し、去年はウクライナへの軍事侵攻を理由に参加が認められていなかったロシアとベラルーシの選手は中立な個人の選手として出場します。

また、5位以内に入った選手の国や地域にはパリ大会の出場枠が与えられ、日本選手は3位以内に入ればパリ大会の代表に内定します。

2日目の17日、オリンピックで行われる階級では男子フリースタイル57キロ級に樋口選手が出場しました。

リオデジャネイロオリンピック銀メダリストの樋口選手は初戦から順調に勝ち上がり、準々決勝ではアルメニアの選手に16対14で競り勝ちました。

そして、準決勝ではカザフタンの選手に11対0の「テクニカルスペリオリティ」で勝って3位以内が確定したため、来年のパリオリンピックの代表内定を確実にしました。

決勝ではセルビアの選手と対戦します。

また、男子フリースタイル74キロ級では高谷大地選手が準々決勝でアメリカの選手に敗れました。

リオ五輪では銀メダルも東京五輪は出場逃す

男子フリースタイル57キロ級の樋口黎選手は大阪府出身の27歳。素早いタックルや海外選手を相手に力負けしない体の強さを生かした組み手や崩しが持ち味です。

20歳の時に初めてのオリンピック出場となったリオデジャネイロ大会では銀メダルを獲得しました。

しかし、東京オリンピックの代表がかかるおととしのアジア予選では、試合当日の計量で制限体重をオーバーして失格となり、その年の代表決定戦でも敗れて2大会連続のオリンピック出場は逃しました。

それでも休養を経て競技に復帰し、去年12月の全日本選手権とことし6月の全日本選抜選手権をともに制していました。