リビア大洪水 犠牲者2万人以上との見方も 救助や支援進まず

北アフリカのリビアで発生した大規模な洪水から18日で1週間となります。大きな被害を受けた地元の市長はおよそ8000人が死亡し、犠牲者の数が2万人以上に上るおそれがあるとの見方を示す一方、堆積した泥などに阻まれて救助や捜索活動は難航していて依然、被害の全容はつかめていません。

リビア東部で11日未明、発達した低気圧による大雨でダムが決壊するなどして大規模な洪水が発生し、下流にあるデルナでは濁流が押し寄せて広い範囲で住宅が押し流されるなどしました。

デルナの市長はおよそ8000人が死亡し、犠牲者の数は2万人以上に上るおそれがあるとの見方を示しています。

洪水の発生から1週間となる中でも現地では広い範囲で道路などに泥が堆積し、救助や捜索活動は思うように進んでいないということで、依然、被害の全容はつかめていません。

国連によりますと、被災地全体で4万人以上が住む場所を失い、避難を強いられているものの支援は行き届いておらず、とりわけデルナでは清潔な飲み水の確保が困難になっているということです。

ユニセフ=国連児童基金は、衛生環境の悪化で30万人近い子どもたちが下痢やコレラなどの危機にさらされているとしていて、国連は助かった命を守るためあらゆる支援を急ぐ必要があるとしています。