横浜市の横浜国際プールで開かれている競泳のジャパンパラ大会は2日目の17日、女子100メートル自由形、知的障害のクラスの決勝が行われ17歳の木下選手が出場しました。
木下選手はスタートから力強い泳ぎで先頭に立つと、後続を引き離し、アジア記録を0秒07更新する1分0秒91をマークして優勝しました。木下選手はこのほか2種目に出場し、先月の世界選手権で銀メダルを獲得した女子200メートル個人メドレーは、2分27秒82のタイムで優勝しました。
一方、女子100メートル平泳ぎは芹澤美希香選手がアジア記録を更新する1分17秒03で優勝し、木下選手は2位でした。
また、男子200メートル個人メドレー、運動機能障害が最も軽いクラスは20歳の南井瑛翔選手がみずからが持つアジア記録を1秒17更新する2分20秒23をマークして優勝しました。
このほか、男子200メートル個人メドレーの運動機能障害が比較的軽いクラスは、21歳の荻原虎太郎選手がみずからが持つ日本記録を0秒43更新する2分31秒06のタイムで優勝しました。

競泳 ジャパンパラ大会2日目 17歳の木下 アジア新記録で優勝
来年のパリパラリンピックで活躍が期待されるトップ選手が出場した競泳のジャパンパラ大会2日目は女子100メートル自由形、知的障害のクラスの決勝が行われ、17歳の木下あいら選手が1分0秒91のアジア新記録をマークして優勝しました。
木下あいら “あすもベスト狙う”
木下あいら選手は大会初日の16日は2種目、17日は3種目に出場し「きのうの疲れもあり、きょうもいっぱい泳いだので疲れはあったが、100メートル自由形でアジア新記録を出すことができたのでよかった。最後まで泳ぎを止めることなくいけた」と笑顔で振り返りました。
今大会には青色を基調としたネイルでレースに臨んでいて「これを見ると、かわいいなとうれしくなる。気分が上がる」とはにかみました。
そして、18日の100メートルバタフライに向けて「ベストを狙って泳ぎたい」と意気込んでいました。
芹澤美希香「自信持って決勝に臨んだ」
23歳の芹澤美希香選手は、得意の100メートル平泳ぎでアジア記録を更新したことについて「レース前は不安で緊張もあったけど、自信を持って決勝に臨んだ。前半から積極的に速く泳ごうとしていて、初めて最初の50メートルを35秒台で入ることができてとてもうれしい」と振り返りました。
その上でパリパラリンピックに向けて「これからもうちょっと前半で速く泳ぎ、後半は耐えてタイムを落とさないように泳ぎ切りたい。パリパラリンピックでは決勝で自己ベストを出したい。メダルを獲得して笑顔で終わりたい」と意気込んでいました。
南井瑛翔「思ったより速かった」
近畿大3年生の南井瑛翔選手は男子200メートル個人メドレーでアジア記録を更新したことについて「今回は調整せず、トレーニングを積みながら挑んだので、予選を終えてタイムが出るかすごく不安だったが、思ったより速かった」と率直な感想を話しました。
好タイムの要因については「ふだんは平泳ぎのテンポが落ちてしまうがテンポを落とさずにターンしたほか、ラストの自由形は、いつもは左で行う呼吸を右に変えていて、その結果がタイムに出たと思う。先月の世界選手権から期間は短かったがピタッとはまってくれてよかった」と話していました。
来年のパリパラリンピックに向けては「パリ大会に出るときは大学4年生で集大成となるので、今までお世話になった人たちに恩返しできるようにしっかりメダルを取りたい」意気込みを示しました。
荻原虎太郎 自らの日本記録更新に「うれしい」
荻原虎太郎選手は先月の世界選手権でマークした日本記録を更新したことについて「パリパラリンピックの前の年の世界選手権でああいう結果が出たことは、自分にとっていい刺激と経験になった。そのときの自分をわずかだが1か月ほどで超えることができてうれしい」と充実した表情で振り返りました。
来年のパリパラリンピックに向けて「100メートル背泳ぎはメダルを取りたい。東京大会の時は個人種目で決勝に残れなかったので、来年は個人で出場した種目は全部入賞する勢いでいきたい」と意気込みを示しました。