子どもの卵アレルギー治療の研究費募る 資金不足で 三重病院

重症の卵アレルギーがある子どものための新たな治療方法を研究している国立病院機構三重病院では、研究費の不足を補うため、今月からインターネットを通じて800万円の寄付を募っています。

三重県津市にある国立病院機構三重病院では、県からアレルギー疾患対策拠点病院の指定を受け、食物アレルギーなど、さまざまなアレルギー疾患の診断や治療を行っているほか、臨床研究にも取り組んでいます。

食物アレルギーの原因となる食べ物のうち、子どもで最も多いのが卵です。三重病院では卵アレルギーの原因物質をしみこませた直径1センチほどのパッチを皮膚に貼ることで、アレルギーを抑制する免疫をつくるという新たな治療法の研究に2年前から取り組み、現在、臨床試験を進めています。

しかし、国立病院機構から支給されていた研究費が昨年度で打ち切られ、資金不足のため研究が大きくペースダウンしているということです。

このため、三重病院では今月6日から来月末まで、インターネットで資金を募るクラウドファンディングで800万円を目標に寄付を募っています。

三重病院の藤澤隆夫名誉院長は「食物アレルギーの子どもたちは大変な思いをしている。なんとか安全な予防治療を開発したいという思いで頑張っているので、ぜひ協力をお願いしたい」と話しています。