ロシア軍 ウクライナの農産物輸出拠点への攻撃繰り返す

ウクライナ軍は、ロシア軍が17日、ミサイルと無人機による攻撃を行い、南部オデーサ州で農業用の施設が被害を受けたと明らかにしました。ロシアは、ウクライナの農産物輸出の拠点への攻撃を繰り返しています。

ウクライナ軍は17日、ロシア軍が10発のミサイルと6機の無人機で攻撃し、このうち4発のミサイルをのぞいて迎撃したと発表しました。この攻撃で、南部オデーサ州では農業用の倉庫などが被害を受けたということです。

ロシアは、ことし7月にウクライナ産の農産物輸出をめぐる合意の履行を停止してから農産物輸出の拠点となるオデーサ州で港湾施設や農業用施設への攻撃を繰り返しています。

ロシア国防省 “モスクワ近郊の無人機攻撃を撃墜”

一方、ロシア国防省は17日、未明の時間帯に首都モスクワの北西と南の近郊で無人機による攻撃が相次いで仕掛けられ、いずれも撃墜したと発表しました。ウクライナによる攻撃だと主張していますが、具体的な根拠は示していません。

モスクワのソビャーニン市長は、これまでのところけが人の情報はないとSNSに投稿しています。ロシアの国営通信社は、周辺の空港では航空機の発着が一時、制限されたと伝えています。

国防省は、ロシアが一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島でも17日の未明にウクライナの無人機合わせて6機による攻撃が仕掛けられ、防空システムで撃墜したと発表しました。

ウクライナ側はこのところクリミアでロシア海軍の艦艇や防空システムをミサイルや無人艇で攻撃し損傷を与えたり破壊したりしたと発表していて、攻撃を強めているものとみられます。

ウクライナのフェドロフ副首相兼デジタル転換相は15日、クリミアでの攻撃について「無人機は増え、攻撃は増え、ロシアの艦船が減るのは間違いない」と述べ、今後、無人機による攻撃が一層増えると示唆しました。