中国が輸入停止のホタテ 農水相が漁業関係者と意見交換 釧路

宮下農林水産大臣は、中国が日本産の水産物の輸入を全面的に停止したことで大きな影響を受けているホタテ漁業の関係者と北海道釧路市で意見交換を行い、事業者への金融支援や国内でのホタテの消費拡大などを進める考えを示しました。

東京電力福島第一原発にたまる処理水の放出を受けて、中国が日本産の水産物の輸入を全面的に停止したことで、中国への輸出の依存度が高いホタテなどの水産事業者に大きな影響が出ています。

北海道を訪れている宮下農林水産大臣は17日、釧路市でホタテ漁業の関係者と意見交換を行い、この中で、「一部の国や地域が科学的根拠に基づかない水産物の輸入規制強化をして、北海道をはじめ、全国の水産事業者が苦労している。水産業を守る政策パッケージを迅速に実行に移すことが大事だ」と述べました。

これに対し、漁業者からは「政府には適切な解決策をいち早く出してほしい」などといった意見が出されました。

意見交換のあと、宮下大臣は記者団に対し、「中国向けの輸出が止まり、事業者は資金繰りに窮している。金融支援などで資金繰りを支援していくことや消費を拡大させることが重要だ」と述べ、事業者への金融支援や国内でのホタテの消費拡大などを進める考えを示しました。