イタリア南部 島の人口上回る7000人の難民が到着

イタリア南部の島にアフリカから地中海を渡って到着する人たちが急増し、国連が周辺の国々に協力を呼びかける事態となっています。

イタリア南部のランペドゥーサ島では、今月11日以降、地中海を船で渡って到着する人の数が急増していて、今月12日からの2日間では島の人口より多いおよそ7000人に上りました。

地元メディアによりますと、多くがアフリカの母国からチュニジアを経由してきた人で、イタリア政府は船でほかの場所に移送する対応にあたっていますが、収容施設に入れない多くの人が屋外で寝泊まりを続けています。

UNHCR=国連難民高等弁務官事務所のソルトマーシュ広報官は15日、「最前線にある国に任せるだけでなく、責任を共有することが重要だ」と述べ、周辺の国々に協力を呼びかけました。

ヨーロッパでの難民申請者はことし、2015年の難民危機以降最も多い100万人に達する勢いで、EU=ヨーロッパ連合の加盟国の一部は自主的に受け入れを表明していますが、今回の事態を受けてドイツが受け入れの停止を表明するなど、波紋が広がっています。

今後は大規模な洪水によって混乱が広がるリビアからも多くの人が逃れてくるという指摘もあり、各国が連携して対応にあたることができるのか、注目されます。