北朝鮮 キム総書記 ロシアで戦闘機製造工場視察

ロシア極東を訪れている北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記は、15日、ハバロフスク地方にある戦闘機などを製造している工場を視察しました。
キム総書記はこのあと、極東の中心都市ウラジオストクに移動し、ロシア海軍の太平洋艦隊を訪れる見通しで、軍事面での具体的な協力を模索するとみられます。

ロシア国営メディアは、日本時間の15日朝、北朝鮮のキム・ジョンウン総書記が乗った専用列車が、極東ハバロフスク地方の工業都市コムソモリスク・ナ・アムーレに到着し、歓迎式典が開かれたと伝えました。

ロシア政府によりますと、キム総書記は産業貿易相を兼務するマントゥロフ副首相とともに、市内にあるロシア空軍のスホイ戦闘機などを製造している工場を視察したということです。

ロシア政府が公開した映像では、キム総書記が戦闘機などの図を前に関係者から説明を受け大きくうなずく様子や、戦闘機の操縦席に座るパイロットに真剣な表情で何かを尋ねる様子がうつされています。

今回の視察にはチェ・ソニ外相や軍の2人の元帥であるリ・ビョンチョル氏とパク・チョンチョン氏らが同行したほか、朝鮮人民軍のキム・グァンヒョク空軍司令官の姿も確認できます。

また、視察の最後にはこの工場で製造されているスホイ35戦闘機が飛行する様子を見たということです。

この工場は、父親のキム・ジョンイル(金正日)氏も2002年に視察しています。

キム総書記は、このあと極東の中心都市ウラジオストクに移動し、ロシア海軍の太平洋艦隊を訪れる見通しで、地元メディアは、ショイグ国防相が同行する可能性を伝えています。

キム総書記は13日にプーチン大統領と軍事技術協力をめぐって深く意見を交わしたことを受けて、協力の可能性を探るとみられます。

プーチン大統領 北朝鮮に兵士の派遣要請を否定

ロシアのプーチン大統領は、ベラルーシのルカシェンコ大統領との会談の冒頭、記者団から13日に会談した北朝鮮のキム・ジョンウン総書記に対し、ウクライナへの軍事侵攻で兵士の派遣を要請したかという質問に応じ「完全にナンセンスだ」と述べ、否定しました。

そのうえで、「北朝鮮はわれわれの隣国で、良好な関係を築くべきだ。われわれはオープンに話し合ったが、何も違反するつもりはない。しかし、もちろん、われわれはロシアと北朝鮮の関係を発展させる機会を見いだしていく」と述べ、北朝鮮に対する国連の制裁措置など制約があるなかでも、北朝鮮との関係を発展させる意向を示しました。

ロシア報道官 軍事技術協力 「合意なし」

ロシア大統領府のペスコフ報道官は15日、北朝鮮との関係について「北朝鮮は最も近い隣国だ。当然、われわれは、あらゆる分野での関係の構築や発展に関心がある」と述べました。

一方、ロシアと北朝鮮が軍事技術協力について何らかの合意をしたのかという記者団からの質問に対し「いかなる議題についても合意は結んでいないし計画もなかった」と否定しました。