【解説】ロシアがイランにも接近 無人機など供与の可能性

ロシアは、ウクライナで使用する弾薬・兵器を獲得するため、北朝鮮に接近していますが、同様に接近した国がイランです。
イランは、すでにロシアに対して大量の無人機を供与したと見られています。

ロシアとイランの関係に対するアメリカの対応について、国際報道2023の油井秀樹キャスターの解説です。

※9月14日の「国際報道2023」で放送した内容です
※動画は3分9秒、データ放送ではご覧になれません

ウクライナ軍は、自分たちのSNSに、最初にイラン製の無人機が使われたのがちょうど1年前の去年9月で、それ以来、ロシアは2000機以上のイラン製無人機をウクライナに発射したと主張して非難しています。

また、アメリカ政府は、ロシアがウクライナで使用した無人機とイランが中東で使用した無人機のそれぞれ残骸を展示する部屋を政府内に設けました。

この展示室の趣旨は、ウクライナで使用された無人機も中東で使用された無人機もその形状や構造が一緒であることを示し、どちらもイラン製の無人機であることを証明するための部屋だとしています。

というのも、イラン政府は「ロシアによる軍事侵攻後は無人機をロシアに供与していない」と説明していて、アメリカ政府はイランの説明が虚偽であることを内外に示すねらいがあるとしています。

アメリカ政府は、この展示室に各国の高官や外交官を招いていて、イランの孤立化を目指して協力を各国に求めているとしています。

ただ、どこまで功を奏しているかは不透明です。イランは7月には上海協力機構、8月にはBRICS、への加盟がそれぞれ認められていて、アメリカが目指す孤立化とは逆の動きを見せています。

さらに今週、イランは、対立するアメリカと交渉の結果、拘束者の交換で合意したというニュースも入ってきました。

イランで拘束されてきたアメリカ人5人とアメリカで拘束されてきたイラン人5人をそれぞれ解放するという合意ですが、それに加えてアメリカ政府は制裁として凍結していたイランの資産60億ドルを解除することでも合意しました。

イランの外相は「イランの最高指導者が強調してきた外交の実現の一環だ」と成果を誇ったのに対して、アメリカ国内ではバイデン政権に対して野党・共和党からイランに譲歩しすぎという批判も出ていて、ホワイトハウスは次のように釈明しました。

米 ホワイトハウスカービー戦略広報調整官

「アメリカ人を帰国させるため時折、難しい決定を迫られる。妥協する必要がある」。
「イランは、今も無人機と無人機の製造能力をロシアに供与している。我々は引き続きその責任を追及していく」。

イランはロシアに無人機だけでなく弾道ミサイルを供与する可能性もあるとされています。北朝鮮に加えてイランの動向も目が離せない状況です。