大雨で被災 国宝「白水阿弥陀堂」文化庁が9月中に調査へ 福島

9月8日の記録的な大雨で浸水被害を受けた福島県いわき市にある国宝の「白水阿弥陀堂」について、文化庁は9月中にも現地調査を行い、被害状況の把握や修復作業が必要かどうかの検討を進めることになりました。

いわき市内郷白水町にある願成寺の「白水阿弥陀堂」は平安時代末期に建てられ、現存する福島県内唯一の国宝指定の建造物ですが、近くを流れる新川があふれて境内全体が水につかりました。

市によりますと、
建物が床上およそ20センチまで水につかったほか、国指定の史跡で、市が管理する庭園には土砂が流れ込んだままになっているということです。

こうした被害を市が調査して文化庁に報告したところ、文化庁が9月中にも現地調査を行い、被害状況の把握や修復作業が必要かどうかの検討を進めることになりました。

願成寺や市は調査後に文化庁と協議したうえで、土砂の取り出しや洗浄など本格的な復旧作業を進めるということで、白水阿弥陀堂の拝観の再開の見通しは立っていません。