ダルビッシュ有 今シーズン中の復帰を断念 右ひじの炎症

右ひじの炎症のためけが人リストに入っている大リーグ、パドレスのダルビッシュ有投手が、今シーズン中の復帰を断念することになりました。今後は6週間ボールを投げずに回復に充てるということです。

ダルビッシュ投手は、8月25日のブルワーズ戦を最後に右ひじの炎症のためけが人リストに入っていましたが、パドレスのメルビン監督は12日、ダルビッシュ投手に休養を与えるため、今シーズン中に復帰することはないと明かしました。

その後、取材に応じたダルビッシュ投手は、「痛み止めのコルチゾン注射を打ったあとに徐々にキャッチボールの距離を伸ばしていたが、27メートルの距離で投げた翌日に気持ち悪さがあった。シーズン中にカムバックするには十分な時間がないので、ここでやめようという話になった」と経緯を話しました。

ダルビッシュ投手によりますと、右ひじの痛みの原因は骨のストレス反応か、骨棘(こつきょく)と呼ばれる骨のとげのどちらかだということで、今後6週間はボールを投げずに回復に充てることにしています。

原因が骨棘だった場合は、2018年に行ったとげを取り除く手術を再び受ける可能性もあるということです。

37歳のダルビッシュ投手は、ことし3月にWBC=ワールド・ベースボール・クラシックで日本の優勝に貢献し、大リーグでは今シーズン24試合に登板して8勝10敗、防御率4.56の成績でした。

規定投球回に届かないのは2018年以来5年ぶりで、あと4勝に迫っている日米通算200勝の達成は来シーズン以降に持ち越すことになりました。

チームもプレーオフ進出が絶望的な状況の中、シーズンを途中で終えることになりましたが、ダルビッシュ投手は「もちろんフラストレーションはあるし、日々苦しさはある。今の自分にできることは治すためにベストを尽くすことなので、そこに対しては全く悲観していない」と話し、来シーズンの復帰を見据えていました。