【詳しく】プーチン大統領とキム総書記 “一連の日程終える”

ロシアのプーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン総書記による首脳会談が13日ロシア極東にある宇宙基地で行われ、夕食会なども含めておよそ5時間にわたる一連の日程を終えました。

両首脳は、軍事技術協力の拡大などを協議したとみられ、関係国は、軍事的な連携を一段と深める両国の動きを注視しています。

※時刻の表記はすべて日本時間です。

目次

上川外務大臣「懸念をもって注視」

上川外務大臣は13日夜、外務省で記者団に対し「北朝鮮からの武器や関連物資の調達を全面的に禁止している国連安保理決議違反に繋がる可能性がある。またロシアによるウクライナ侵攻に関しては第三者に対し、ロシア軍への支援を行わないよう求めてきている。こうした観点から動向を懸念をもって注視していきたい」と述べました。

その上で「情報の収集や分析に努め、関連する安保理決議の完全な履行に向けて、アメリカや韓国をはじめとする国際社会と緊密に連携・協調して取り組んでいきたい」と述べました。

13日 19:40 ロシア国営通信社“プーチン大統領が基地出発”

ロシアの国営通信社は、プーチン大統領が北朝鮮のキム・ジョンウン総書記との首脳会談などを終えたあと、会談が行われた極東のアムール州にあるボストーチヌイ宇宙基地から出発したと伝えました。

プーチン大統領は、その後、州内にある工場の視察を行っているとしています。

19:20 プーチン大統領 軍事技術協力に「展望ある」

北朝鮮のキム・ジョンウン総書記との首脳会談を終えたロシアのプーチン大統領は、国営テレビなどの取材に応じ、北朝鮮との軍事技術協力について「展望がある」と述べ、キム総書記と協議したことを示唆しました。

ただ、具体的な内容は明らかにしませんでした。

また、プーチン大統領は、キム総書記はこのあと極東ハバロフスク地方コムソモリスク・ナ・アムーレを訪れ、ロシア空軍の戦闘機などを製造している工場を視察すると明らかにしました。

さらにキム総書記は、ロシア海軍の太平洋艦隊の拠点があるウラジオストクを訪れるということです。

18:30 ロシア国営通信社“一連の日程終了”

ロシアの国営通信社は、極東のアムール州にあるボストーチヌイ宇宙基地で行われた、プーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン総書記による会談などおよそ5時間にわたる一連の日程が終わったと伝えました。

また、ロシア国営テレビは、キム総書記が車で宇宙基地の施設から出発するのをプーチン大統領が見送る様子を伝えています。

キム総書記「軍事情勢議論 戦略的協力と連帯強化」

北朝鮮のキム・ジョンウン総書記は、夕食会であいさつし、プーチン大統領との会談について「朝鮮半島とヨーロッパの政治と軍事情勢について深く議論した。地域と世界の平和を探求するための戦いで、戦略的協力と連帯をいっそう強化していく上で、満足できる、見解の一致があった」と明らかにしました。

そのうえでウクライナ侵攻をめぐり、「ロシア軍と人民が覇権を追い求める悪の集団を懲らしめ、必ず偉大な勝利を収めると確信している」と欧米を非難するとともにロシアへの支持を改めて伝えました。

そして両国関係について「安定的で未来志向的な新時代の両国関係を百年の大計で構築し、真の国際的な正義を実現していく」と強調しました。

17:45 プーチン大統領 日本にも言及し北朝鮮との関係強調

ロシアのプーチン大統領は、北朝鮮のキム・ジョンウン総書記を招いた公式の夕食会で行ったあいさつの中で「われわれの関係は、旧ソビエトの時代の1945年に日本の軍国主義者を打倒する中で築かれた」と述べ、伝統的な友好国・北朝鮮との関係の重要性について日本にも言及するかたちで強調しました。

17:45 プーチン大統領「今回の訪問も友好的な雰囲気」

ロシアのプーチン大統領は、北朝鮮のキム・ジョンウン総書記を招いて開いた公式の夕食会であいさつし「今回の訪問も友好的な雰囲気の中で行われている」と強調しました。

その上で「われわれは善隣関係の強化に努め、平和と安定、繁栄のために行動している」と述べました。

また「服は新しい方がいいが、友は古い方がいいということわざもある」とし、「いまのわれわれの関係に当てはまる」と述べ伝統的な友好国である北朝鮮との関係の重要性を強調しました。

そしてプーチン大統領が「両国の友好と協力のさらなる強化などを祈念して」と述べ、乾杯しました。

夕食会に参加したのはロシア側からは
▼ラブロフ外相、▼ショイグ国防相、▼極東の大統領全権代表を務めるトルトネフ副首相、▼大統領府のペスコフ報道官、▼産業貿易相を兼務するマントゥロフ副首相、▼オベルチュク副首相、▼都市開発を担当するフスヌリン副首相、▼コズロフ天然資源環境相、▼サベリエフ運輸相、▼宇宙開発公社ロスコスモスのボリソフ社長
などとなっています。

ロシア外相“北朝鮮への制裁決議は不可能”

ロシア外務省は13日、プーチン大統領に同行しているラブロフ外相が、北朝鮮に対する国連安保理の制裁について国営ロシアテレビのインタビューに答える映像を公開しました。

この中でラブロフ外相は「かつて国連安保理が制裁決議を採択した際、北朝鮮の人道的な問題を解決するために西側は政治的な解決策も図ると約束したが、それはウソだった。われわれも中国も、そして北朝鮮もだまされた」と述べました。

その上で「アメリカは、韓国、日本、イギリスなどとともに北東アジア地域で兵力を増強し、一部を朝鮮半島の南部に移そうとしている。西側が政治的な解決策を断固拒否する中にあって、今後いかなる制裁決議においても、通過させようとする試みは、もはや不可能になっている」と述べ、今後、北朝鮮に対する制裁決議案が示されても反対していく考えを示しました。

また、ロシア大統領府のペスコフ報道官も国営テレビに対して「われわれは国連安保理の責任あるメンバーであり続けるが、同時に北朝鮮は親密な隣国でもある。いかなる非難があろうとも両国の国益のために関係を発展させていく」と述べ、アメリカをけん制しました。

17:20 公式の夕食会 始まる

ロシアの国営通信社は、プーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン総書記が出席する公式の夕食会が始まったと伝えました。

16:44 夕食会の会場・メニューは

ロシアのプーチン大統領に同行する国営テレビの記者は、プーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン総書記が出席する夕食会が行われるとする会場の映像をSNSに投稿しました。

映像では、ボストーチヌイ宇宙基地の施設内の1室で、花が飾られたテーブルの上に食器やマイクが並んでいます。

またテーブルに置かれたメニューには
▼タラバガニが入ったロシア風ギョーザのペリメニや
▼淡水魚をつかったスープ
▼チョウザメを使った料理など、
ロシア極東地域の食材を使った料理が記載されています。

16:30 プーチン大統領とキム総書記 1対1形式の会談終える

ロシアの国営通信社は、プーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン総書記による、通訳だけを交えた1対1の形式での会談がさきほど終わったと伝えました。

15:55 プーチン大統領とキム総書記 1対1形式で会談

現地からの映像では、ロシアのプーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン総書記が並んで座り、時折、笑顔を見せ、通訳を交わして談笑する様子が写っています。

それぞれの通訳が座る位置は、首脳会談の開始時点と比べるとマイクから離れ、通訳どうしが向かい合う形となっています。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は、閣僚などが同席する会合が終わり、通訳だけを交えた1対1の形式での会談が始まったとしていて、その際の映像とみられます。

キム総書記「両国関係を最重視して発展させる」

北朝鮮のキム・ジョンウン総書記は、ロシアのプーチン大統領との会談の冒頭で「われわれの対外政策において今後、両国関係を第1に、最重視して、発展させていくのがわが政府の確固たる立場だ」と強調しました。

さらにロシアによるウクライナへの軍事侵攻などを念頭に「ロシアはいま、覇権主義勢力と対じし、みずからの権利と安全や利益を守るために正義の偉業を進めている。われわれは一貫して、ロシア政府が講じているすべての措置を無条件で支持してきた」と述べました。

そして、アメリカなどを念頭に「われわれは今後も反帝国主義との戦いで常にロシアとともにあることをこの機会を利用して断言する」と強調しました。

ロシア大統領府報道官“軍事協力なども議論”

ロシア大統領府のペスコフ報道官は、北朝鮮のキム・ジョンウン総書記がロシアを訪問したことについて「北朝鮮は緊密な隣国だ」としたうえで、首脳会談の議題について「軍事協力や、安全保障分野での差し迫った問題についての意見交換など機微に触れる分野の対話と交流が行われる」と述べ軍事協力についても含まれると指摘しました。

外務省幹部“軍事的側面を懸念”

外務省幹部は、NHKの取材に対し「ただの親善交流ではなく、軍事的な側面が強い会談ではないかと懸念している。武器の調達や物流など、何が話し合われるかや会談後に何が変わるのか、動向を注視したい。日米韓3か国で連携して対応していきたい」と述べました。

日本政府関係者“懸念を持って注視”

日本政府関係者は、NHKの取材に対し「北朝鮮からの武器などの調達を全面的に禁止している国連安保理決議の違反につながる可能性やウクライナ侵攻への影響も含め、懸念を持って注視している。日本政府としては、情報の収集・分析を進めるとともに、アメリカや韓国など国際社会と連携して対応していく」と述べました。

キム総書記「両国関係を新しい段階に引きあげる契機」

北朝鮮のキム・ジョンウン総書記は、「両国間の政治や文化など互いの国の人民の期待に見合うよう、協力することは多い。私たちが助けてもらうことも多く、こういう状況の中で大統領に会えたことが、両国関係を新しい段階に引きあげる重要な契機になると信じています」と述べました。

プーチン大統領「経済協力など話し合う」

ロシアのプーチン大統領は、「もちろん、経済協力や人道問題、地域情勢について話し合う必要がある」と述べました。

キム総書記「大統領・政府・人民に感謝申し上げる」

北朝鮮のキム・ジョンウン総書記は、「重要な時期にわが国の代表団を招待してくださり、歓待していただいたことに、わが国を代表してプーチン大統領とロシア政府と人民に感謝を申し上げる」と述べました。

プーチン大統領「宇宙基地で会うことで合意していた」

ロシアのプーチン大統領は、「またお会いできて大変うれしい。私たちは、ボストーチヌイ宇宙基地で会うことで合意していた」と述べました。

プーチン大統領 会談前に「北朝鮮指導者はロケット技術に関心」

ロシアのプーチン大統領は、北朝鮮のキム・ジョンウン総書記との会談を前に、極東のアムール州にあるボストーチヌイ宇宙基地で、記者団から北朝鮮の人工衛星の開発を支援するかどうか質問されたのに対し、「それがここに来た理由だ。北朝鮮の指導者はロケットの技術に大きな関心を示していて、彼らは宇宙開発を試みている」と述べ、ロシアの宇宙開発の技術をアピールし、北朝鮮を支援する考えを示しました。

また、プーチン大統領は、首脳会談で軍事技術の協力について話し合うかどうか質問されたのに対し「すべての問題についてゆっくり話すつもりだ。われわれには時間がある」と述べ、否定しませんでした。

北朝鮮のICBMや人工衛星のキーマン2人も訪問

北朝鮮でICBM=大陸間弾道ミサイル級のミサイルや人工衛星の開発を主導している2人のキーマンが、13日、キム・ジョンウン総書記とともにロシア極東の宇宙基地を訪れたことが、現地の映像から確認されました。

2人は、国防科学院のチャン・チャンハ院長と、朝鮮労働党で兵器開発を統括する軍需工業部のキム・ジョンシク副部長で、2023年5月にキム総書記が打ち上げ前の軍事偵察衛星を視察した際にも同行していました。

また、2022年から2023年にかけて実験や訓練として行われた、アメリカ全土を射程に収める可能性がある新型のICBM級の「火星17型」や「火星18型」の発射にも一緒に立ち会っています。

さらに、2012年12月に「人工衛星の打ち上げ」と称して事実上の長距離弾道ミサイルを発射したあと、成功に貢献したとして、いずれも北朝鮮で最高の栄誉とされる「共和国英雄」の称号が贈られたほか、2022年11月には、そろって軍の大将に昇格しています。

プーチン大統領とキム総書記 宇宙基地の屋内施設を視察

現地からの映像によりますと、ロシアのプーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン総書記は、ボストーチヌイ宇宙基地でモニターが並ぶ屋内施設を視察し、ロケット打ち上げの指令などについて説明を受けました。

14:31 キム総書記 プーチン大統領の専用車に相乗り

ロシア国営テレビの記者がSNSに投稿した映像によりますと、キム総書記はボストーチヌイ宇宙基地の視察の途中、プーチン大統領の専用車の後部座席に乗り込み、プーチン大統領も隣の席に座りました。

車は止まったままで2人は短時間で車を降り、プーチン大統領が車の説明をする様子も確認できます。

国営テレビの記者は「予定外のできごとだ」などと伝えています。

14:30 ロシアの国営通信社 “首脳会談始まる”

ロシアの国営通信社は、プーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン総書記との首脳会談が、さきほどロシア極東のアムール州にあるボストーチヌイ宇宙基地で始まったと伝えました。

14:25 新たなロケット発射台の建設現場を視察

ロシアのプーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン総書記は、ボストーチヌイ宇宙基地で新たなロケットの発射台の建設現場を視察し、発射に使われている技術などについて説明を受ける様子が確認できます。

新型ロケット「アンガラ」の組み立て施設を視察

ロシアのプーチン大統領と北朝鮮キム・ジョンウン総書記はロシア極東のアムール州にあるボストーチヌイ宇宙基地で対面したあと、新型ロケット「アンガラ」の組み立てなどを行う施設を視察しました。

この中でキム総書記はロシア側の担当者から「最新のロケットだ」などと説明を受け、キム総書記は大きさなどを質問する様子が確認できます。

13:53 キム総書記 ソユーズロケットの発射台を視察

現地からの映像では、ロシアのプーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン総書記が、ボストーチヌイ宇宙基地で2016年から使用されているソユーズロケットの発射台を視察し、ロシア側の担当者から打ち上げの流れなどについて説明を受ける様子が確認できます。

13:48 キム総書記「ロシアの栄光は不滅」と記帳

ロシアの有力紙「イズベスチヤ」の記者がSNSに投稿した写真によりますと、北朝鮮のキム・ジョンウン総書記は、ロシア極東のアムール州にあるボストーチヌイ宇宙基地を視察し「初めて宇宙を征した人々を生んだロシアの栄光は不滅だろう」と記帳しました。また、記帳した際の映像では、キム総書記の横に、妹のキム・ヨジョン氏がいることが確認できます。

13:18 プーチン大統領「お会いでき嬉しい」

プーチン大統領はキム総書記を迎えると「お会いできて嬉しいです。ここまでの道中、いかがでしたか」と声をかけました。

13:14 キム総書記「お忙しい中 時間を割いてくれありがとう」

北朝鮮のキム・ジョンウン総書記は、出迎えたロシアのプーチン大統領に対し、「お忙しい中、時間を割いていただきありがとうございます」と話していました。

13:00すぎ キム総書記とプーチン大統領 握手しことば交わす

13日午後1時すぎ、北朝鮮のキム・ジョンウン総書記は、黒い車から降り、出迎えたロシアのプーチン大統領と握手をし、短くことばを交わしました。

13:00すぎ キム総書記 極東の宇宙基地に専用列車で到着

ロシア国営テレビの記者がSNSに投稿した映像によりますと、北朝鮮のキム・ジョンウン総書記は、13日午後1時すぎロシア極東のアムール州にあるボストーチヌイ宇宙基地に専用列車で到着しました。

キム総書記がチェ・ソ二外相らとともに緑色の専用列車から降り、ロシア側の出迎えを受けている様子が確認できます。

12:30 プーチン大統領 ロシア極東の宇宙基地に到着

ロシアの国営通信社は、プーチン大統領がロシア極東のアムール州にあるボストーチヌイ宇宙基地に到着したと日本時間の13日午後0時半ころ伝えました。

ロシア極東を訪問している北朝鮮のキム・ジョンウン総書記も専用列車でこの宇宙基地に向かっているとみられます。

ロシア・北朝鮮の首脳会談 極東の宇宙基地で開催へ 地元メディア

ロシアの複数のメディアは、プーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン総書記による首脳会談が13日、ロシア極東のアムール州にあるボストーチヌイ宇宙基地で行われる見通しだと伝えました。

12:00すぎ 国営ロシアテレビ“首脳会談まもなく始まる”

国営のロシアテレビは日本時間正午すぎ、極東のアムール州にあるボストーチヌイ宇宙基地の敷地内にあるとみられる建物の前でロシアと北朝鮮の国旗が掲げられていると伝えました。

そのうえで現地にいる担当の記者は、「首脳会談が宇宙基地で行われることは明らかだ。まもなく始まる」などと話しています。

また、カメラを持った北朝鮮側の報道関係者とみられる人たちもいると伝えています。

さらにプーチン大統領が到着し、出迎えた少女にことばをかける様子も伝えています。

10:30 キム総書記を乗せた専用列車 宇宙基地へ向け走行

北朝鮮のキム・ジョンウン総書記を乗せた専用列車は、12日ロシアに入った後、北上していましたが、ロシアの鉄道関係者はNHKの取材に対し、列車は、極東の都市ハバロフスクを経て日本時間の13日午前10時半の時点でアムール州を走行していると明らかにしたうえで、州内にあるボストーチヌイ宇宙基地に向かっているとしています。

一方、ロシアのプーチン大統領は、この宇宙基地を訪れると12日明らかにしていて、双方がここで合流し、13日午後にも首脳会談が行われるという見方が強まっています。

首脳会談について、ロシアの外交筋は、NHKの取材に対して、プーチン大統領がキム総書記との間で、軍事技術協力の拡大などで合意する見通しだと明らかにしていて、ロシア側はショイグ国防相なども同席する予定です。

一方、北朝鮮は、原子力潜水艦や軍事偵察衛星などを保有するために必要な軍事技術の支援を求めるという見方が出ています。

ともに欧米諸国と対立する両国の首脳は、軍事協力の拡大などを巡って具体的に協議するとみられ、会談の内容が注目されています。

12日 ロシア国営メディア キム総書記到着の様子伝える

ロシア国営メディアは北朝鮮のキム・ジョンウン総書記が12日、北朝鮮との国境沿いのロシア極東のハサン駅に到着した際の映像を公開しました。

映像では、黒のスーツ姿のキム総書記が、チェ・ソニ外相や、核・ミサイル開発で中心的な役割を担ってきたとされる、朝鮮労働党のリ・ビョンチョル書記らとともに列車から降りたあと、ロシア側の高官から歓迎される姿が映っています。

キム総書記の「執事」とも呼ばれ、2018年の史上初の米朝首脳会談などでも準備を担ったキム・チャンソン氏の姿も確認できます。

一方、ロシア国営メディアは、リ・ソルジュ夫人や娘、それに妹のキム・ヨジョン氏は同行していないとしています。

ハサン駅のホームには、赤いじゅうたんが敷かれて歓迎式典が行われるなど友好ムードを演出していて、キム総書記は2019年の前回の訪問を踏まえて「4年ぶりの再会ですね」、「ありがとうございます」などと笑顔で言葉を交わしていました。

また、キム総書記を出迎えたロシアのコズロフ天然資源環境相と、駅の構内でいすに座って懇談する様子もみられます。

キム総書記を乗せた専用列車はその後、ロシアの沿海地方の鉄道路線を北上していて、プーチン大統領との首脳会談の開催地について関心が高まっています。

ボストーチヌイ宇宙基地とは

ロシア語で「東」を意味するボストーチヌイ宇宙基地は、ウラジオストクからおよそ1000キロ、モスクワから5000キロあまり離れた極東のアムール州にあります。

宇宙開発を重要な国家プロジェクトの1つに位置づけるプーチン政権が、隣国カザフスタンにあるバイコヌール宇宙基地にかわる新たな宇宙開発の拠点として、建設を進めてきたもので、2016年、最初のロケットが人工衛星を載せて打ち上げられました。

基地では、ロシア以外の国の衛星の打ち上げも行われ、2017年と18年には日本のベンチャー企業が開発した超小型の人工衛星も打ち上げられました。

先月には旧ソビエト以来およそ半世紀ぶりとなる無人の月面探査機「ルナ25号」が打ち上げられました。

ボストーチヌイ宇宙基地の整備は続いていて、有人宇宙船や大型の軍事衛星が搭載できる新型ロケットの打ち上げを目指して、新たな発射台の建設が進められています。

一方、去年4月にはロシアと同盟関係にあるベラルーシのルカシェンコ大統領が訪れ、プーチン大統領との首脳会談が行われました。