大相撲 徳勝龍 現役引退 3年前に幕尻の力士で20年ぶり優勝

3年前の大相撲初場所で幕内で最も下位の番付、幕尻の力士として20年ぶりに優勝した徳勝龍が現役を引退し、年寄名跡の千田川を襲名しました。

木瀬部屋の徳勝龍は奈良市出身の37歳。

アマチュアの強豪で知られる高知県の明徳義塾高校から大阪の近畿大に進み力をつけました。

大相撲では同じ昭和61年度生まれに元横綱・稀勢の里の二所ノ関親方や、元大関・豪栄道の武隈親方などの人気力士がいて徳勝龍も含めて「花のロクイチ組」と呼ばれました。

平成21年初場所の初土俵から4年半で初めて幕内にあがった後は目立った成績を残せず、十両と幕内を行き来する時期が続きましたが、4回目の幕内復帰となった3年前、令和2年の初場所で前頭17枚目の「幕尻」ながら初優勝を果たしました。

「幕尻」の力士の優勝は20年ぶりで、奈良県出身の力士としては大正11年春場所の鶴ヶ浜以来、98年ぶりの快挙でした。

続く春場所で自己最高位となる前頭2枚目に番付を上げました。

しかし、その後は番付を下げておととしの九州場所以降は幕内に返り咲くことができず、東の幕下37枚目で迎えたこの秋場所は初日から休場していました。

日本相撲協会は、12日付けで徳勝龍が現役を引退し、年寄名跡の千田川を襲名することを理事会で承認したと発表しました。

※「徳」は心の上に「一」