板橋 花火大会火事 “コロナで防火対策の継承不十分だったか”

8月、東京 板橋区の花火大会で花火の火が下草に燃え移って起きた火事について、区は、3年間、新型コロナで大会を開かず、火事を防ぐノウハウが十分継承されなかった可能性があるなどとする報告書をまとめました。

先月5日、東京 板橋区の荒川の河川敷で行われた花火大会の会場で、「ナイアガラ」と呼ばれる仕掛け花火の火が周辺の下草に燃え移り、およそ2000平方メートルが焼けました。

この火事でけが人はいませんでしたが、大会は中止になり、主催した区は火事の原因を検証して再発防止策を報告書にまとめ、公表しました。

報告書では新型コロナによって花火大会が3年間中止になったことで、マニュアルなどに明文化されていない、火事を防ぐためのノウハウが現場で十分継承されなかった可能性があると指摘しています。

また、事前に下草を刈る範囲や消火にあたる職員の配置など安全対策の見直しも必要で、そのためのコストを踏まえ、これまでと同じ規模で「ナイアガラ」を続けるのか検討が必要だとしています。

区は今後、専門家などの意見も聞いた上で、具体的な再発防止策をまとめ来年度以降の開催について検討するとしています。