中国外相 伊外相に関係強化示す 「一帯一路」離脱引き止めか

中国の王毅外相はイタリアのタヤーニ外相と北京で会談し、両国の関係を強化していく姿勢を示しました。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」から離脱する可能性が報じられているイタリアに対して引き止めを図るねらいがあるとみられます。

中国の王毅外相はイタリアのタヤーニ外相と4日、北京で会談したほか、両国の政府間協議に参加しました。

中国外務省によりますと、この中で王外相は巨大経済圏構想「一帯一路」の成果を強調しました。

そのうえで「中国はイタリアとともに包括的戦略パートナーシップを推し進め、より大きな発展を実現することを望む」と述べ、関係を強化していく姿勢を示しました。

イタリアは、G7=主要7か国で唯一、中国と一帯一路に関する覚書を交わしていますが、ロイター通信によりますと、タヤーニ外相は2日「一帯一路は期待した成果をもたらさなかった」と述べたということで、構想から離脱する可能性が報じられています。

10月、北京では一帯一路の国際フォーラムが開かれる予定で、中国としてはこれを前にイタリアの引き止めを図るねらいがあるとみられます。