関東や東北で大気不安定 栃木で猛烈な雨相次ぐ 土砂災害に警戒

暖かく湿った空気の影響で関東や東北の太平洋側を中心に大気の状態が非常に不安定になっていて、栃木県では4日夕方にかけてレーダーによる解析で1時間におよそ110ミリの猛烈な雨が相次いで降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」が発表されました。
気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に警戒するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、暖かく湿った空気が流れ込んでいる影響で、関東や東北の太平洋側を中心に大気の状態が非常に不安定になっています。

関東北部では発達した雨雲が次々と流れ込み、レーダーによる解析で4日午後4時50分までの1時間に▽栃木県塩谷町付近でおよそ110ミリの猛烈な雨が降ったとみられます。

このほか、レーダーによる解析で
午後3時半までの1時間に
▽宇都宮市付近とさくら市付近で、
午後1時までの1時間に
▽宇都宮市付近と芳賀町付近で、
いずれもおよそ110ミリの猛烈な雨が降ったとみられるなど昼すぎから夕方にかけて「記録的短時間大雨情報」が相次いで発表されました。

宇都宮市では、午後3時前までの3時間に降った雨の量が130.5ミリに達し、気象庁が統計を取り始めてから最も多くなりました。

栃木県のまとめによりますと、4日午後8時現在、大雨によるけが人は確認されていませんが、あわせて23棟の住宅が、床上や床下まで浸水する被害を受けたということです。

具体的には、
▽床上浸水が宇都宮市で1棟、
▽床下浸水が宇都宮市で16棟、塩谷町で3棟、日光市、さくら市、益子町でそれぞれ1棟となっています。

大気の不安定な状態が続く見込み

関東ではしばらく、東北では5日にかけて大気の不安定な状態が続く見込みで、局地的に雷を伴って激しい雨が降るおそれがあります。

また、北海道でも5日にかけて急な雷雨や突風のおそれがあります。

気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風、それに「ひょう」にも十分注意するよう呼びかけています。

熱帯低気圧 5日には台風になる見込み 東日本に接近おそれ

一方、日本の南にある熱帯低気圧がやや発達して5日には台風になる見込みです。

今後、北寄りに進んで7日の木曜日以降、東日本に近づくおそれがあり、今後の情報に注意してください。