熊本 山都町の八朔祭「大造り物」引き回し 力作が勢ぞろい

江戸時代から続く熊本県山都町の「八朔祭」で、最大の呼び物「大造り物」の引き回しが3日に行われ、多くの人でにぎわいました。

山都町の「八朔祭」は、五穀豊穣や豊作を願う江戸時代の中期から続く伝統の祭りで、3日は最大の呼び物、「大造り物」の引き回しが行われました。

「大造り物」は、町役場の有志や地元の高校など合わせて10の団体が地元の竹や杉、ススキ、それに松ぼっくりなどを使ってそれぞれ作り上げ、大きいもので高さは3メートルから5メートルほどあります。

このうち、商店街の人たちが2か月間かけて手がけたトラの姿をした「大造り物」には、ことし、国宝への指定が答申された町の観光名所「通潤橋」に多くの観光客が来るように、という願いが込められているということです。

このほか、雷神や人気ゲームのキャラクターを模した力作が勢ぞろいし、団体ごとに町の中心部を3時間ほどかけて練り歩きました。

熊本県菊池市から2人の娘と訪れた夫婦は「去年はコロナで来られなかったので、非常に楽しいです。トラやゾウなど大きくて迫力があり、興奮しました」と話していました。

山口県から訪れた70代の男性は「松ぼっくりや杉の皮を使って作るのがすごいと思います」と話していました。