永山絢斗被告 検察“10代から大麻 継続使用” 懲役6か月を求刑

ことし6月に都内の自宅マンションで乾燥大麻を所持したとして、大麻取締法違反の罪に問われている俳優の永山絢斗被告の初公判が開かれ、永山被告は起訴された内容を認めました。検察は、永山被告が10代のころから大麻を継続的に使用していたことを明らかにし、懲役6か月を求刑しました。

俳優の永山絢斗被告(34)はことし6月15日、東京 目黒区の自宅マンションで乾燥大麻1.6グラム余りを所持したとして大麻取締法違反の罪に問われています。

28日東京地方裁判所で開かれた初公判で、永山被告は「起訴状に間違いはないか」という裁判官の質問に「ありません」と答え、起訴された内容を認めました。

検察は冒頭陳述などで、永山被告が中学2年のときに地元の先輩に勧められて大麻を初めて使用し、気持ち悪くなりやめたものの、18歳か19歳の時、酒を飲んでいたときに知人の勧めで再び使用し、その後継続的に使用していたことを明らかにしました。

被告人質問で永山被告は「仕事のストレスや、眠れないときにリラックスするために使っていた。逮捕されて仕事や応援してくれた方を失い、とてもつらかった」と振り返りました。

弁護士の「二度と犯罪をしないか」との質問に「誓います」と答え、今後について「許されるのであれば、また表現の仕事をしたいと思っている」と話しました。

審理の最後には「自分の甘さで大変多くの人に迷惑をかけた。申し訳ありませんでした」と謝罪しました。

検察は懲役6か月を求刑し、弁護側は執行猶予付きの判決を求めました。

判決は来月1日に言い渡されます。

【詳しく】永山被告 被告人質問

永山被告はスーツ姿に黒いネクタイを着けて法廷に現れ、終始、落ち着いた様子で弁護士や裁判官の質問に答えていました。

なぜ大麻をやめることができなかったのかと問われると「使用するとリラックスした気持ちになり眠れるのと、まさか自分が逮捕されるとは思っていなかったから」と話していました。

周囲からやめるように言われたこともあったと打ち明け、それでも続けた理由については「自分自身の甘さ」などと話しました。

裁判官からの「発覚したら多くの関係者に迷惑をかけると考えなかったのか」という質問には「想像したことは何度もあったが、まさか自分が捕まるとは、という気持ちでだらだらと続けてしまった」と答えました。

もっぱら自宅で大麻を使っていたことも明かしました。

密売人から大麻を購入していたという捜査段階の供述について聞かれると「そうです」と認めました。

どのように大麻を断ち切るのかを聞かれると「家族が見守ってくれている。自分の中の固い決意からだ」と話しました。

今後については「許されるのであればまた表現の仕事をしたいと思っている。そのために本を読んだり英語を勉強したり体を動かして生活しようと思っている」と答えていました。

永山被告の初公判では傍聴券の抽せんが行われ、東京地方裁判所によりますと、用意された19席の傍聴席に対して274人が希望し、倍率は14倍以上でした。