岸田首相 来年秋の健康保険証の廃止方針めぐり きょう記者会見

来年秋に今の健康保険証を廃止する方針をめぐり、岸田総理大臣は4日、記者会見を開きます。廃止の方針は当面、維持することにしていますが、マイナンバーカードと一体化した保険証の代わりに交付する「資格確認書」の運用の見直しなどを丁寧に説明し、国民の不安の払拭(ふっしょく)につなげたい考えです。

来年秋に今の健康保険証を廃止してマイナンバーカードと一体化させる方針をめぐり、政府は廃止時期の延期を求める声を受けて対応を検討してきました。

岸田総理大臣は3日、記者団に対し「関係者の声や意見も踏まえて、マイナンバーカードへの国民の信頼を回復するための対策を、私から説明したい」と述べ4日、記者会見することを明らかにしました。

岸田総理大臣としては今、廃止の方針を見直せば、かえって混乱を生むといった慎重論が政府・与党内で強まっていることも踏まえて、当面維持することにしています。

一方、記者会見ではマイナンバーカードと一体化した保険証の代わりに交付する「資格確認書」の運用の見直しなどを丁寧に説明し、国民の不安の払拭につなげたい考えです。

具体的には本人の申請を待たずに、対象者すべてに職権で交付するようルールを改めることや、「資格確認書」の有効期間の上限を1年から5年に延ばすことなどを説明する見通しで、どこまで国民の理解を得られるかが焦点となります。