トルコ 7月の消費者物価指数 前年比47%余上昇 市民生活を圧迫

トルコ統計局は3日、7月の消費者物価指数が前の年の同じ月と比べて47%余り上昇したと発表しました。ことし6月以降、中央銀行が政策金利を引き上げ、金融引き締めにあたっていますが、インフレ率は再び上昇に転じており、市民生活を圧迫しています。

トルコ統計局は3日、7月の消費者物価指数が前の年の同じ月に比べて、47.83%上昇したと発表しました。

前の月に比べると9ポイント余りの上昇です。

トルコでは、「金利を下げればインフレ率も下がる」と主張するエルドアン大統領の意向に沿う形で中央銀行が利下げを続け、インフレが続いていました。

一方、トルコの中央銀行は、ことし6月以降、新たな総裁のもと、政策金利を2度引き上げ、2か月で合わせて9%の利上げで、金融引き締めにかじを切りました。

ただ、金利の引き上げが物価上昇率に追いつかず、トルコの通貨リラの下落傾向も続いていて、金融引き締めにもかかわらず、インフレが再び悪化した形です。

統計局の発表を受け、トルコのシムシェク財務相は自身のSNSに、インフレ率が下落に転じるのは、来年半ばごろになるとみられると投稿し、インフレの抑制には時間がかかるとの認識を示していて、物価の高騰が市民生活を圧迫する状況は長引くことになりそうです。