台風6号 ほとんど停滞 4日再び沖縄地方に接近見込み 厳重警戒

大型で強い台風6号は沖縄県の宮古島の北の海上でほとんど停滞していて、沖縄本島地方などで強い風が吹いています。

これまで西寄りに進んでいましたが、進路を東に変えるため4日は再び沖縄地方に接近する見込みで高波と高潮に厳重に警戒してください。

気象庁によりますと大型で強い台風6号は、午後11時には宮古島の北北西230キロの海上でほとんど停滞しているとみられます。中心の気圧は945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は60メートルで中心の東側220キロ以内と西側165キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。

この時間、八重山地方の一部が台風の暴風域に入っています。

沖縄本島地方や宮古島地方では強い風が吹いていて
▽宮古島市平良で午後9時半前に27.6メートル
▽石垣市伊原間で午後8時前に25.7メートル
▽久米島空港で午後9時半すぎに25.2メートル
の最大瞬間風速を観測しました。

沖縄本島地方や先島諸島には発達した雨雲がかかっていて、
48時間の雨量の最大値は
▽読谷村で365.5ミリ
▽久米島空港で326.5ミリ
▽下地島空港で335ミリに達し
いずれも8月としては統計を取り始めてから最も多くなりました。

高波・高潮に厳重警戒 大雨となるところも

今後の見通しです。台風はこれまで西寄りに進んでいましたが、進路を東に変えて4日は再び沖縄地方に接近し5日には沖縄・奄美にかなり接近する見込みです。

4日の最大風速は、
▽沖縄本島地方で25メートル、
▽先島諸島で23メートル、
▽奄美地方で20メートル、
5日は
▽沖縄本島地方と奄美地方で25メートルから29メートル、
▽先島諸島で20メートルから24メートルと予想されています。

また最大瞬間風速は4日は
▽沖縄本島地方と先島諸島で35メートル、
▽奄美地方で30メートルで、
5日は
▽沖縄本島地方と奄美地方で35メートルから45メートル、
▽先島諸島で25メートルから35メートルと予想されています。

海上はうねりを伴って波が高く、
4日は▽沖縄本島地方で10メートル、
▽先島諸島で8メートルと予想されています。

また5日は
▽沖縄本島地方と奄美地方で11メートル、
▽先島諸島で8メートルと予想されています。

台風本体や周辺の発達した雨雲の影響で沖縄・奄美を中心に雷を伴った激しい雨が降る見込みで、4日夕方までの24時間に降る雨の量はいずれも多いところで
▽沖縄地方で150ミリ、
▽九州南部で100ミリ、
▽奄美地方で80ミリと予想されています。

さらに5日夕方までの24時間には沖縄地方と奄美地方、九州南部で100ミリから150ミリの雨が降り、その後も雨量は増える見込みです。

台風の影響と大潮の時期が重なるため沖縄・奄美では潮位が高くなるところがある見込みで、気象庁は高波と高潮に厳重に警戒するとともに、暴風と土砂災害、低い土地の浸水、川の増水、氾濫に警戒するよう呼びかけています。

台風の暴風域では頑丈な建物の中にとどまり、安全を確保するようにしてください。

台風北へ 西日本も影響

台風は、沖縄・奄美にかなり接近したあとしだいに進路を北寄りに変えるため、西日本でも影響が強まる見込みです。

最新の情報を確認し、早めの備えを進めてください。

台風の進路 なぜ定まらない

台風6号は東シナ海に抜けたあと一時停滞し今度は東寄りに進むとみられていますが、予報円が大きく進路が定まっていません。

その原因が太平洋高気圧です。

気象庁によりますと、台風は高気圧の縁をまわる風に流され移動します。

これまで日本付近に太平洋高気圧が大きく張り出していたため、台風は高気圧の南側の縁を西に進んでいました。

ところが、この高気圧が東シナ海付近で2つに分離し、台風の両脇を挟み込むような配置になる見込みです。

それぞれの高気圧からどの程度影響を受けるか予想が難しく、これが台風の進路が定まらない原因になっているということです。

台風の動きは、上空を西から東に吹く偏西風に左右されることもありますが、今回偏西風は台風から遠く離れていて影響はほとんどないとみられています。

今のところ台風は東シナ海で東寄りに進路を切り替え再び沖縄・奄美に接近する予想となっていますが、今後変わる可能性もあるということで気象庁は最新の台風の情報に注意してほしいとしています。