長期金利 一時0.605%まで上昇 およそ9年ぶり水準

週明けの31日の債券市場では、日本の国債を売る動きが広がり、長期金利は一時、0.605%まで上昇し、およそ9年ぶりの水準となっています。日銀が金利操作をより柔軟に運用することを決めたことで、市場では金利の上昇圧力が高まっています。

国債は、売られると価格が下がって金利が上昇するという関係にあります。

週明けの31日の債券市場では日本国債が売られ、長期金利の代表的な指標となっている10年ものの国債の利回りは、一時、0.605%まで上昇し、2014年6月以来、およそ9年ぶりの水準となっています。

日銀が、先週開いた金融政策を決める会合で、これまで0.5%程度としてきた長期金利の変動幅の上限について、市場の動向に応じ事実上1%まで容認する方針を示し、金利操作をより柔軟に運用することを決めたことで、市場では金利の上昇圧力が高まっています。

市場関係者は、「日銀の植田総裁は経済や物価の情勢を反映する形で、長期金利が0.5%と1%の間で上がっていくことについては、一定程度、市場に委ねる姿勢を示していて、市場は金利の適正な水準を模索している状況だ」と話しています