東京 八王子 スーパーで高校生ら3人殺害事件 未解決のまま28年

東京 八王子市のスーパーでアルバイトの女子高校生など3人が拳銃で殺害された事件は、未解決のまま、30日で28年になりました。警視庁は引き続き情報の提供を呼びかけています。

1995年7月30日、東京 八王子市にあったスーパーマーケット「ナンペイ」の事務所で、アルバイトをしていた高校生の前田寛美さん(16)と、矢吹恵さん(17)、それに従業員の稲垣則子さん(47)が拳銃で撃たれて殺害されました。

事件は未解決のまま30日で28年となり、警視庁は捜査を続けていますが、
▽事件直前の午後9時前後に現場周辺で目撃されている買い物客のカップルや
▽現場の事務所に残されていたタバコを吸った人物は今も特定されていません。

このうち客のカップルは、閉店直前の午後9時前に野菜や果物、お好み焼きなど7点を購入していて、その後、白いセダンタイプの車に乗ったとみられています。

また、事務所に残されていたタバコの吸い殻には口紅が付いていたことなどから女性が吸ったものとみられ、警視庁はこれらの人物が犯人を目撃している可能性があるとして、情報提供を呼びかけています。

情報提供の窓口は、特別捜査本部042-621-0110です。

当時の学年主任「真相を知りたい」

被害者の1人、矢吹恵さんが通っていた高校で当時、学年主任だった伊藤孝久さん(72)は「28年がたったが、毎年夏になるときのうのことにように事件を思い出す。矢吹さんは明るく、もの静かでしたが、周りに友達が集まってきて、笑顔の絶えない子でした。銃による犯罪の被害者にも加害者にもならないよう、事件のことを風化させず、いつまでも忘れないでほしい」と話しました。

そのうえで、「1日でも早く犯人が捕まってどうして事件が起きたのか、なぜ彼女たちは巻き込まれなければならなかったのか真相を知りたい」と述べ、事件の解決を改めて訴えました。