ICC日本人裁判官をロシアが指名手配 プーチン大統領らに逮捕状

ロシア政府が戦争犯罪の疑いでプーチン大統領などに逮捕状を出したICC=国際刑事裁判所の日本人裁判官を指名手配したとロシアの国営通信社が伝えました。

ロシアの国営通信社は27日、ロシア内務省の指名手配リストにICCの赤根智子裁判官が掲載されたと伝えました。

具体的にどのような容疑で指名手配したのかは明らかになっていませんが、ICCはことし3月、ロシアがウクライナの占領地域から子どもたちをロシア側に移送したことをめぐり、国際法上の戦争犯罪の疑いでプーチン大統領など2人に逮捕状を出しました。

これに対しロシアの連邦捜査委員会は、3月、赤根裁判官を含む4人に対して刑事手続きを開始し、これまでに主任検察官らを本人不在のまま起訴したと発表していました。

8月、南アフリカではBRICS=新興5か国の首脳会議が開かれ、プーチン大統領は対面での出席を見送ることを決めています。

南アフリカはICCの加盟国でプーチン大統領を拘束して引き渡す義務があることから、ロシア側の対応が注目されていました。

松野官房長官「ICCとも連携し適切に対処」

松野官房長官は午後の記者会見で「わが国としては本件をめぐってICC=国際刑事裁判所の関係者個人に対して措置を取ることは不当であると考えており、ICCとも連携し適切に対処していく」と述べました。