ビッグモーター 兼重社長が辞任も不正の全容は分からず

中古車販売会社「ビッグモーター」は、保険金の不正請求問題の責任を取るとして25日、兼重宏行(かねしげ ひろゆき)社長の辞任を発表しました。ただ、不正の全容は分かっておらず、不利益を被った顧客などへの対応を着実に行うことが求められています。

ビッグモーターは25日、一連の問題が発覚してから初めて記者会見を開き、創業者の兼重宏行社長と長男の兼重宏一副社長が問題の責任を取って26日付けで辞任しました。

一連の問題で大手損害保険各社は、不正な請求に応じて支払った保険金の返還や関連する費用の損害賠償を求める方針で、ビッグモーターは25日の会見で、過去1年間だけでもおよそ3万件にのぼる車両修理について社内調査を進める方針を示しました。

会見で兼重前社長は「不適切な保険金請求を行っていたお客様に対しましては、損害保険会社様と連携しながらすみやかに返金も含め、対応をすすめてまいります」と述べ、損害保険会社だけでなく、不必要な修理が行われた顧客に対しても返金を行うとしています。

ただ、社内調査の対象期間が特定できていないなど不正の全容は分かっておらず、不利益を被った顧客などへの対応を着実に行うことが求められています。

一方、この問題をめぐっては、国土交通省が26日午後、会社側から直接、法律に違反する点がないか聞き取りを行うことにしています。