プーチン政権 反政権の締めつけ強化し軍事侵攻継続の構えか

ロシアの治安機関は、「臆病で凡庸」などとプーチン大統領を批判した人物を拘束し、反政権の動きに対する締めつけを強めながらウクライナへの軍事侵攻を継続する構えとみられます。一方、反転攻勢を続けるウクライナのゼレンスキー大統領は、アメリカに軍事支援の強化を改めて訴えました。

ロシアの複数のメディアは21日、治安機関がプーチン政権への批判を繰り返してきた強硬派のイーゴリ・ギルキン氏を首都モスクワで拘束したと伝えました。

ギルキン氏は、ウクライナへの軍事侵攻を支持する一方で、国防省などの対応を批判し、今月18日にはプーチン大統領について「臆病で凡庸だ」とした上で「さらに6年も政権が続くことにロシアは耐えられないだろう」と批判していました。

プーチン政権は、反政権の動きに対して神経をとがらせ、締めつけを強めながら軍事侵攻を継続する構えとみられます。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、ロシア軍が穀物の積み出し港があるウクライナ南部の黒海沿岸の地域を攻撃していることなどを非難し、報復措置をとると示唆しました。

また、ゼレンスキー大統領は21日アメリカで行われた安全保障に関するフォーラムにオンライン形式で参加し「長距離兵器を待ち望んでいる」と述べ、アメリカに射程の長い地対地ミサイルなど軍事支援の強化を改めて訴えました。