オーストラリアで過去最大規模の多国間軍事演習 始まる

オーストラリアで、日本の自衛隊も参加する過去最大規模の軍事演習が始まり、各国は海洋進出を強める中国を念頭に連携をさらに深めたいねらいです。

この軍事演習は、オーストラリア軍とアメリカ軍が主導して2年に1度行われていて、ことしは、欧米や日本に加えて韓国や太平洋島しょ国など、これまでで最も多い13か国から3万人以上が参加します。

21日は、開始式が最大都市シドニーに停泊中のオーストラリア海軍の強襲揚陸艦の船上で行われ、この中でマールズ国防相は「過去最大規模で行われる今回の演習は、わが国の防衛力と世界における位置を示すものだ」と述べて、多国間の連携の重要性を強調しました。

またアメリカ海軍のデル・トロ長官は、記者団から「演習は中国にどのようなメッセージを送ることになるか」と問われたのに対し「共通の価値観で緊密に結ばれた各国が、安全保障上の利益と価値観を守るためにともに行動する準備ができているというメッセージだ」と述べました。

演習は来月上旬まで行われ、今回で5回連続の参加となる日本の自衛隊は、海上からの上陸訓練や、アメリカ以外の国では初めてとなる地対艦ミサイルの実射訓練などを行う予定です。