“ウクライナ軍が米供与のクラスター爆弾を使用開始“ 米高官

アメリカ・ホワイトハウスの高官はバイデン政権がウクライナへの供与を決めた殺傷能力が高いクラスター爆弾について、ウクライナ軍がロシア軍に対して使用を始めたと明らかにしました。

アメリカのバイデン政権は反転攻勢を続けるウクライナからの要請に応じて、1つの爆弾から多数の小型爆弾が飛び散り、殺傷能力が高いクラスター爆弾を供与することを決め、ウクライナに引き渡しました。

これについてホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は20日、記者団に対しクラスター爆弾が戦場に届き、ウクライナ軍がロシア軍に対して使用を始めたと明らかにしました。

カービー調整官は「ウクライナ軍はクラスター爆弾を適切に、効果的に使っていて、ロシア軍の防御態勢に影響を与えている」と述べて、ざんごうを掘るなどして守りを固めるロシア軍への攻撃に効果を上げているという認識を示しました。

クラスター爆弾は、一部が不発弾として残って民間人に被害を及ぼすおそれがあるとして使用などを禁止する国際条約がありますが、アメリカやロシア、ウクライナなどは加わっていません。

アメリカはロシア軍がすでに戦場でクラスター爆弾を使用しているという認識を示していますが、ロシアのプーチン大統領は16日「もしわれわれに対して使用された場合、同様の対応をとる権利がある」とけん制しています。