“プリゴジン氏演説映像がSNSに”ロシア独立系メディア伝える

ロシアの独立系メディアは19日、ロシアで武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルの代表、プリゴジン氏が戦闘員らを前に演説する様子だとする映像を伝えました。映像ではプリゴジン氏の姿をはっきりと確認することはできませんが、ワグネルはロシアの隣国ベラルーシに滞在するとしていて、周辺国は警戒を強めています。

ロシアの独立系メディアは19日、プリゴジン氏の主張などを伝えてきたSNSのアカウントにプリゴジン氏の映像が公開されたと報じました。

映像は撮影された日時や場所が不明な上、暗く不鮮明で、プリゴジン氏の姿をはっきりと確認することはできません。

この中でプリゴジン氏とされる人物は戦闘員に対し、「われわれはしばらくの間、ここベラルーシに滞在することを決めた。ベラルーシ軍を世界で2番目の軍隊にする」と述べ、ロシアの隣国ベラルーシに滞在するとしたうえで、ベラルーシ軍を支援する考えを示しています。

また、「アフリカへの新たな道に進もう」とも述べていて、ワグネルの関与が指摘されてきたアフリカ諸国での活動を続ける考えを示した可能性があります。

ベラルーシではルカシェンコ大統領がワグネルの戦闘員を受け入れる考えを示し、今月14日、国防省は戦闘員がベラルーシの兵士への訓練を行ったとする映像を公開していました。

ベラルーシの独立系監視団体は、19日にかけてワグネルの複数の車列がベラルーシ中部のキャンプに入ったとし、戦闘員2000人以上が到着したと推計しています。

一方、リトアニアのナウセーダ大統領は19日、「ワグネルがわれわれの国境の間近にいるという事実がさらなる脅威となっている」と述べるなど、周辺国は警戒を強めています。