明治神宮外苑の再開発 高層ビルに関する質問相次ぐ

東京・新宿区などにまたがる明治神宮外苑の再開発について、事前の説明が足りないなどと反対の声もあがるなか、17日、都内で住民説明会が開かれ、新たに建設される高層ビルに関する質問が相次いで出されました。

17日夜、事業者側が都内で住民説明会を開き、対象の神宮外苑から380メートルの範囲に住む住民のうち、およそ150人が参加しました。

はじめに事業者側がおよそ30分の動画で、神宮球場と秩父宮ラグビー場は老朽化していて、利用者への影響を考慮すると場所を変えながら建て替える必要があることや、イチョウ並木を保全するため、調査を継続することなどを説明しました。

このあとの質疑応答では、新たに建設される高層ビルに関する質問が相次ぎ、「ビルは圧迫感があり憩いの場になるか疑問だが、本当に必要なのか」という質問に対し、事業者側は「緑の場を増やし憩いの場にしていきたい。圧迫感があるということだが、景観を考えて計画していく」などと回答していました。

説明会に参加した渋谷区の80代の男性は、「高層ビルは景観にそぐわないと思うので計画についてもう少し詳しく聞きたかった」と話していました。

説明会は18日と19日も開かれます。

3メートル以上の樹木伐採を9月以降に

明治神宮外苑の再開発で、事業者は高さ3メートル以上の樹木の伐採をことし9月以降に始めることを明らかにしました。

これは17日、明治神宮外苑の再開発についての住民説明会のあと、事業者が報道陣に対して明らかにしました。高さ3メートル以上の樹木743本が伐採される計画です。

事業者は6月下旬から神宮第二球場の鉄塔の撤去作業を始めていて、これにあわせて周辺の樹木も伐採する予定でしたが、これまで具体的な時期は明らかになっていませんでした。

事業者によりますと、ことし9月以降に周辺の高さ3メートル以上の樹木およそ30本の伐採を始めるということです。

高さ3メートル以上の樹木の伐採は、工事開始以来初めてとなります。

一方、伐採する計画の樹木743本について、事業者は数を減らすことができないか、検討を進めているということです。