車やバイクの運転 感情の動きを“見える化” 技術を実用化へ

車やバイクに乗っている際の感情の動きを“見える化”しようという技術が、実用化に向けて進んでいます。安全運転の支援などにつなげるのがねらいです。

NECが開発を進めているのは、車のドライバーの手首に装着したウェアラブル端末で興奮や緊張、疲労などの感情の動きを捉える技術です。

ことし初めにタクシーの運転手の協力で実証実験を行い、健康状態だけでなく、運転中の感情の動きを分析することで、安全運転の管理につなげることが狙いです。

このほか、バスや運送業のトラックなどの運転手への導入を想定して、再来年度の実用化を目指しています。

官公ソリューション事業部門の高橋伸寿ディレクターは「感情を見える化することで、運転指導に役立てられる。バスや運送業者の方が安全に業務できるようにしたい」と話していました。

また、大手バイクメーカーのヤマハ発動機は、ベルト型の小型センサーで心臓に伝わる電気信号を捉え、AIで解析して感情の動きを予測する技術を開発しています。

「緊張」や「感動」など感情を9種類に分け、走行ルートとその時の感情の状態を専用アプリで地図上に表示します。

道路の危険な箇所を把握するなどして安全運転につなげるねらいで、来年の実用化を目指しています。

AIやセンサーなどの技術の進化で、感情を“見える化”しようという開発はさらに広がりそうです。