名古屋場所は9日目の17日、1敗の豊昇龍は前頭5枚目の平戸海と対戦しました。
豊昇龍は平戸海にもろ差しを許しましたが、土俵際で持ち前の足腰の強さを見せて掛け投げで勝ち、勝ち越しを決めました。
1敗の平幕2人のうち前頭筆頭の錦木は大関経験者の御嶽海と対戦し、攻め込まれましたが重い腰を生かして残し、力強く寄り切って2場所連続の勝ち越しを決めました。
実現すれば初土俵以来、史上3番目に遅い新三役昇進に向けて一歩前進しました。
同じく1敗の北勝富士は高校の後輩、王鵬を押し出して勝ち、5場所ぶりの勝ち越しを決めました。
2敗の関脇陣では大栄翔が小結 阿炎に、若元春が平幕の宇良にそれぞれ勝って18日、10日目の取組に勝ち越しをかけます。
このほか、大関 霧島は平幕の明生に勝って3勝目をあげました。
名古屋場所9日目 豊昇龍が平戸海に勝って勝ち越し決める
大相撲名古屋場所は9日目、大関昇進に挑む関脇 豊昇龍が平幕の平戸海に勝って、勝ち越しを決めました。
中入り後の勝敗
▽武将山に宝富士は武将山が「押し出し」。
▽大翔鵬に伯桜鵬は大翔鵬が「押し出し」。
▽豪ノ山に遠藤は遠藤が「押し出し」。
▽千代翔馬に碧山は碧山が「押し出し」で勝ちました。
▽竜電に剣翔は竜電が「寄り切り」。
竜電は4連敗のあと5連勝です。
▽琴恵光に湘南乃海は湘南乃海が「はたき込み」。
▽琴勝峰に妙義龍は妙義龍が「はたき込み」。
▽金峰山に玉鷲は行司軍配差し違えで金峰山が「押し出し」で勝ちました。
▽高安に佐田の海は佐田の海が「寄り切り」。
▽北勝富士に王鵬は北勝富士が「押し出し」で勝ち越しを決めました。
▽北青鵬に隆の勝は隆の勝が「送り出し」。
▽錦富士に阿武咲は阿武咲が「押し出し」で勝ちました。
▽正代に翠富士は正代が「寄り切り」。
▽錦木に御嶽海は錦木が「寄り切り」で勝ち越しました。
御嶽海は負け越しが決まりました。
▽琴ノ若に翔猿は翔猿が「押し出し」。
▽阿炎に大栄翔は大栄翔が「押し出し」。
▽豊昇龍に平戸海は豊昇龍が「掛け投げ」で勝ち越しを決めました。
▽宇良に若元春は若元春が「すくい投げ」。
▽明生に大関 霧島は霧島が「突き落とし」で勝ち、3勝4敗2つの休みとなりました。
名古屋場所9日目、豊昇龍、錦木、北勝富士の3人がそろって勝ち越し、1敗でトップに並んでいます。
力士の談話
関脇 豊昇龍は勝ち越しを決めたことについて「気にしていない。しっかり集中していて動きも悪くなかった。いつもどおり1日一番に集中していく」と話しました。
勝ち越しを決めて新三役昇進に前進した錦木は、「チャンスをものにできた。勝ち越しっていいですね。満足しちゃった」と笑顔を見せながら話しました。
優勝争いへの意気込みを聞かれると「最低でも11勝しないといけないので無理じゃないか」と謙遜しつつも「みんなが楽しんでくれればいい」と話していました。
北勝富士は5場所ぶりの勝ち越しを決めたことについて「本当にうれしい。目標だったのでとりあえず勝ち越せてよかった」と喜びを話しました。
サウナ好きの北勝富士は「場所中はまだ1回しかいけていない。勝ち越したので隙を見て行こうかな」と笑顔で話していました。
2敗を守った関脇2人のうち16日、不戦勝だった大栄翔は「リズムを崩すことはなかった。1日1日なのできょうも頑張ろうという気持ちでやった」と話しました。
勝ち越しがかかるあすの取組に向けては、「しっかり自分の相撲を取りたい」と意気込みを示しました。
若元春も勝ち越しまであと1勝としましたが、「勝ち越してもこの番付では当たり前だと見られる。もっと先を考えないといけない。自他ともに認める相撲を取っていけば地位に見合った力士になれる。星にとらわれずに1日1日やっていきたい」と気を引き締めていました。
3勝目をあげた新大関の霧島は「少し危なかったが、強く当たって自分の相撲を取るつもりだった」と振り返りました。
そして、今後に向けて「1日一番と思って相撲を取っている。そうすると調子も上がってくる。負けても来場所、次につながる相撲を取っていきたい」と話していました。