大阪 堺 妻と3歳娘殺害した疑い ブラジル国籍の夫を逮捕

大阪・堺市の自宅で去年8月、妻と3歳の娘を殺害したとしてブラジル国籍の夫が国際手配されていた事件で、ブラジルの警察は、夫をサンパウロ市内で、殺人の疑いで逮捕しました。

ブラジル国籍のバルボサ・アンデルソン・ロブソン容疑者(34)は、去年8月、大阪・堺市の自宅で妻の荒牧愛美さん(当時29)と長女のリリィちゃん(当時3)を刃物のようなもので刺して殺害したとして、殺人の疑いで指名手配されています。

バルボサ容疑者は、事件のあとブラジルに向けて出国したことから日本の警察はICPO=国際刑事警察機構を通じて国際手配していました。

この事件について、ブラジルの警察は、14日、日本の警察と協力して妻と娘を殺害した疑いで行方を追っていた男についてサンパウロ市内で逮捕したと発表し、NHKの取材に対し、この男は、バルボサ容疑者だと明らかにしました。

警察はバルボサ容疑者の身柄をサンパウロ市内の空港から出身地であるパラナ州の連邦警察の本部に移送したことを明らかにし、今後、犯行の動機やいきさつについて捜査を進める方針です。

日本の警察 ブラジルに「代理処罰」を要請

日本の警察は去年9月、バルボサ容疑者をICPO=国際刑事警察機構を通じて国際手配していました。

警察庁によりますと、日本とブラジルの間には身柄の引き渡し条約が結ばれていないため、日本で事件を起こして国外に逃げた外国人について、日本政府の要請に基づいて逃亡先の国が自国の法律で代わりに処罰する「代理処罰」を要請していたということです。