大リーグ球宴 大谷はノーヒット ナ・リーグが2012年以来の勝利

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手は3年連続3回目の出場となったオールスターゲームで1打数ヒットなし、フォアボール1つを選びました。試合はナショナルリーグが3対2で勝ちました。

《試合終了 米シアトル Tモバイルパーク》  
  123|456|789|点 H E    
ナ|000|100|020|390    
ア|010|001|000|271。

ことしのオールスターゲームは11日、シアトルのTモバイルパークで行われ、大谷選手はアメリカンリーグの2番指名打者で先発出場しました。

1回の第1打席はワンアウトランナーなしの場面でダイヤモンドバックスのギャレン投手と対戦し、フルカウントから6球目のインコース低めの変化球を振って空振り三振でした。

第2打席は1対1で迎えた4回にこの回の先頭バッターとしてジャイアンツのコブ投手と対戦しフォアボールを選びました。

6回にワンアウトランナーなしの場面で打順が回りましたが、代打を送られて交代しました。大谷選手はこの試合1打数ノーヒット、フォアボール1つでした。

試合前日に「打ってみたい」と話していたオールスターゲームでのホームランは来年以降に持ち越しとなりましたが、大谷選手が打席に入ると地元のファンから「シアトルに来て」という大歓声があがるなど人気の高さをうかがわせる場面もありました。

試合はナショナルリーグがアメリカンリーグに3対2で競り勝ち、2012年以来の勝利でオールスターゲームでの連敗を9で止めました。

オールスターゲームに初めて選出されたメッツの千賀滉大投手は登板機会はありませんでしたが、ベンチからチームメートたちに声援を送っていました。

出身地の岩手 奥州市ではパブリックビューイングも

大谷選手の出身地の岩手県奥州市では、市内のホールにパブリックビューイングの会場が設けられ、エンジェルスのユニフォームや帽子などを身につけたおよそ200人が集まりました。集まった人たちは大谷選手に打席が回ると「ゴーゴー翔平!」のかけ声とともに赤色のバルーンをたたいて応援しました。

4回の第2打席でフォアボールを選んで出塁し、その後ライトフライの間にタッチアップして2塁から3塁まで進む積極的な走塁を見せると、会場からは大きな拍手が送られました。

40代の会社員の男性は「第2打席では大谷選手らしい高い選球眼と足の速さを見ることができました。今シーズンはMVPとエンジェルスのワールドシリーズ制覇を期待しながら応援したいです」と話していました。

試合前には恒例のパレードも 大谷はグレーのスーツで登場

試合のおよそ6時間前にはオールスターゲーム恒例のパレードが行われ、シアトルの観光名所「パイク・プレイス・マーケット」に敷かれたレッドカーペットの上を選手やその家族たちが思い思いのファッションで歩きました。

大谷選手は明るいグレーのスーツ姿にグレーのネクタイを締めてアメリカンリーグの選手の先頭で登場し、沿道に詰めかけたファンからの声援に手を振りながら笑顔で応じていました。

大谷選手は「天気がよくてよかった。スーツはもともと頼んでいたものを着たという感じで、このためにというわけではなく普通に発注していたもの。このマーケットには1回来たことがあるが、スターバックスに来ただけですね」と話し、シアトルで創業したコーヒーチェーンの1号店に訪れた思い出を明かしました。

そして試合に向けては「積極的にどんどん打っていきたいと思うので、前に飛んでくれるように頑張りたい」と意気込みを話していました。