4歳の娘 傷害致死疑いの母親 4年前に娘を「赤ちゃんポスト」に

三重県津市で、ことし5月、4歳の娘を転倒させ死亡させたとして逮捕された42歳の母親が、4年前、生後間もない娘を、熊本市の病院が設置しているいわゆる「赤ちゃんポスト」に一時、預けていたことが分かりました。

津市の工場作業員、中林りゑ子容疑者(42)は、ことし5月、自宅で4歳だった娘のほのかさんをテーブルの上から床に転倒させ死亡させたとして、傷害致死の疑いが持たれています。

中林容疑者は4年前、三重県の児童相談所に「ひとり親で養育ができない」と相談し、一時保護などの措置がとられたことが分かっていますが、これよりも前に熊本市の慈恵病院が設置している、親が育てられない子どもを匿名で受け入れるいわゆる「赤ちゃんポスト」に、生後間もないほのかさんを一時、預けていたことが病院への取材で分かりました。

病院によりますと、預ける理由として経済的な困窮を挙げたうえで身元を明かし、いずれは引き取って自分で育てる意思を示していたということです。

ほのかさんは3週間程度預けられ、その後県内の乳児院に入所したとみられるということです。蓮田健院長は「一度預かった赤ちゃんが命を落としたことは非常に残念だ。親は困難な状況を訴えてきているので、再び親に引き取られた場合は、行政機関が状況をいま一度確認してほしい」と話しています。