静岡 4日の突風で3人けが 建物など58件の被害を確認

4日、静岡県掛川市などで発生した突風で、トレーラーが横転して運転手がけがをするなど合わせて3人が軽いけがをしたほか、建物などに合わせて58件の被害が確認されました。

掛川市や菊川市、御前崎市によりますと、4日夕方、それぞれの市で突風が発生し、横転したトレーラーの運転手1人や歩行中に転倒した2人の合わせて3人が軽いけがをしました。

また、住宅の屋根瓦や工場のテントが飛ばされ、ゴルフ練習場の支柱が倒れるなど、これまでに掛川市で35件、菊川市で21件、御前崎市で2件の合わせて58件の建物などへの被害が確認されました。

気象台は5日、現地に職員9人を派遣して、それぞれの市の職員とともに被災した人たちに聞き取りをするなど、被害状況を調査しました。

気象台によりますと、5日の調査では、当時、東風が強かったことや、ひょうが降り強い風や雨がおよそ20分間続いていたことが分かった一方で、竜巻の目撃情報などはなかったということです。

静岡地方気象台の上清直隆次長は「調査内容を持ち帰り、被害の状況と当日の気象情報と突き合わせ、現象の解明をしていきたい」と話しています。

4日の静岡県内は大気の状態が不安定で、気象台は一時、中部、西部、伊豆に「竜巻注意情報」を出して注意を呼びかけていました。

ネットを支える支柱が倒れた掛川市満水のゴルフ練習場では、高さ40メートルのコンクリートと鉄製の支柱9本が、ネットとともに折れたり倒れたりしていました。

気象台の職員の聴き取りに対してゴルフ練習場の担当者は「雨風がひどくなりひょうなども降ってきたので客を避難させました。雨がおさまり外を見たら支柱が倒れ、風が強く稲妻が見えていた」などと説明していました。

静岡地方気象台の上清直隆次長は「かなりの強風が吹いたことがわかった。どのような現象が起きたのか情報を集めていきたい」と話していました。

気象台は今後、今回の突風が竜巻だったのかなど、調査の結果をまとめて公表することにしています。

菊川市の住宅 屋根が吹き飛ばされ 2階の寝室が水浸しに

静岡県菊川市嶺田の住宅では、突風によっておよそ50平方メートルほどのスレート屋根が吹き飛ばされ、2階の寝室が水浸しになりました。

住人にけがはありませんでした。

この家に住む千原良勝さん(81)は「ものすごい雨と風でした。様子を見ようと2階の寝室に上がったとたんにバリバリとものすごい音がして天井から大量の水が落ちてきました」と話していました。