おととし1世帯あたり平均所得 4年ぶり前年比3%余減少 厚労省

おととし、令和3年の1世帯当たりの平均所得は545万7000円で、前の年と比べて3%余り減り、4年ぶりに減少したことが厚生労働省の調査で分かりました。厚生労働省は前年にあった新型コロナの給付金がなくなったことや、高齢世帯や単身世帯が増えたことなどを要因にあげています。

厚生労働省は原則、毎年「国民生活基礎調査」を行っていて、去年7月、全国の1万9000世帯余りから有効な回答を得ました。

それによりますと、おととし1年間の1世帯当たりの平均所得は545万7000円となり、前の年より3.3%減りました。

減少は平成29年以来、4年ぶりです。

世帯の種類ごとに見ると
▽高齢者世帯が4.4%減少し、318万3000円
▽それ以外の世帯が3%減少し、665万円
そして、全体のうち
▽児童のいる世帯は3.5%減少して785万円でした。

所得金額ごとの分布を見ると、200万円から300万円の世帯が14.6%と最も多く、平均所得以下の世帯は全体の61.6%でした。

厚生労働省は「新型コロナに伴う1人10万円の給付金があった3年前と比較したため、減少幅が大きくなった。ただ、高齢世帯や単身世帯が増えるなど世帯のありようが変わる中で平均所得が減っているのは事実で、一人一人の所得があがるような政策につなげていきたい」としています。