マイナンバーカードの名称変更 “検討していない” 官房長官

マイナンバーカードをめぐり、河野デジタル大臣が個人的な見解として名称を変更することが望ましいという考えを示したことについて、松野官房長官は、政府として検討していないことを明らかにしました。

マイナンバーカードをめぐり、河野デジタル大臣は2日のNHKの日曜討論で、制度とカードの違いが理解されておらず混乱が生じているとしたうえで、「次にカードを更新する時にはマイナンバーカードという名前をやめたほうがいいのではないかと個人的に思っている」と述べました。

これについて、松野官房長官は午前の記者会見で「あくまで個人的な見解を述べたもので、政府として名称変更を検討しているものではない」と述べました。

また、一連のトラブルや制度への不信感からカードを自主返納する動きが出ていることに関して「マイナンバーカードは本人の意思で申請や返納は可能だが、デジタル社会の実現に向け、安全性とメリットについて国民の理解を得ていくことが重要だ」と述べました。

そのうえで「誤りなどの一連の事態を重く受け止め、政府全体で総点検と再発防止を強力に推進していく」と強調しました。

共産 小池書記局長“制度破綻証明したようなもの”

共産党の小池書記局長は、記者会見で「名前を変えようというときは大体、破綻している時で、制度の破綻をみずから証明したようなものだ。政府が従来の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化するから混乱しているわけで、名前を変えても混乱は解決しない」と述べました。