宮崎空港に旅客機が緊急着陸 けが人なし 乗客「機内に白い煙」

1日午後、福岡から宮崎に向かっていた旅客機の機内で煙が広がり宮崎空港に緊急着陸しました。乗客や乗員にけがはありませんでした。

1日午後1時すぎ、福岡空港から宮崎空港に向かっていた旅客機「オリエンタルエアブリッジ67便」が熊本県の上空で「緊急事態の宣言」を出し、およそ20分後に宮崎空港に緊急着陸しました。

空港には救急車1台と消防車2台が出動しましたが宮崎空港事務所によりますと乗客と乗員、あわせて39人にけがはありませんでした。

宮崎空港事務所によりますと熊本上空で、コックピットに設置された機内の煙を感知するランプが点灯したためパイロットが午後1時8分に管制官に緊急事態を宣言したということです。

乗客によりますと機内の前方から白い煙があがり、その後、全体に広がったということで、運航する長崎県の航空会社「オリエンタルエアブリッジ」は何らかの機材トラブルがあったとみて詳しい原因を調べています。

この影響で宮崎空港の滑走路は、午後2時半すぎまでの1時間あまりにわたって閉鎖され、羽田や福岡から宮崎に向かう便が引き返したり、行き先を変更したりするなどの影響が出ました。

機内の映像では白い煙が広がる様子が

旅客機の乗客の男性が撮影した機内の映像です。白い煙が広がり、前方の見通しが悪くなっています。

男性は機内の中央付近の席に座っていたということですが、その足元にも煙が流れ込んでいます。

男性は午後1時10分ごろと20分ごろの2回、撮影したということですが、2回目のほうが煙が濃く、視界が悪かったということです。

男性は「真ん中あたりに座っていたが、上空にあがって安全ベルトの着用が解除されたあたりからオイルのような臭いがして前方から後方に煙が広がっていった。煙で前方の通路がみえなくなり、着陸するまで臭いは続いていた」と話していました。

乗客「機内の前の方に白い煙がみえた」

旅客機に乗っていた女性は「一番後ろの席に乗っていたが、機内の前の方に白い煙がみえて、そのあと全体に広がった。前の方は煙でよく見えなくなり、『口と鼻を押さえてしゃがんでください』というアナウンスが流れてきた。不安でしたが無事に着陸してよかったです」と話していました。

航空会社「コックピット辺りで煙のようなもの」と連絡

緊急着陸した航空機を運航してした、航空会社の「オリエンタルエアブリッジ」によりますと、福岡空港から宮崎空港に向かっていた67便のパイロットから、コックピットの辺りで煙のようなものが見えると連絡があったということです。

パイロットは上空で緊急事態を宣言した上で、午後1時半ごろに宮崎空港に緊急着陸したということです。

この便には乗客乗員39人が乗っていて、着陸後に誘導路上で機体から脱出させる対応がとられたということです。

離陸から約10分後 急に高度下げたか

航空機が発信する情報をもとに飛行コースなどを公開している民間のホームページ、「フライトレーダー24」によりますと、緊急事態の宣言を発した旅客機はきょう午後1時前に、福岡空港を離陸したあと宮崎空港に向かって南東の方向に飛行しています。

その後、離陸からおよそ10分後の午後1時10分すぎに急に高度を下げていたことが確認できます。