グレタさん「環境破壊の責任 ロシアに問いたい」キーウで訴え

ロシアによるウクライナでの環境破壊を調査しようと、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんが首都キーウを訪れ、ゼレンスキー大統領と面会し「環境破壊の責任をロシアに問いたい」と訴えました。

ウクライナ政府は、環境分野の専門家などによる国際的な作業部会をつくり、ロシアの軍事侵攻による自然環境への被害を調査するとともに、その責任を追及したい考えで29日、首都キーウで初めての会合が開かれました。

会合には環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんや、アイルランドの元大統領で国連の人権高等弁務官を務めたメアリー・ロビンソン氏などが参加し、ゼレンスキー大統領とも面会しました。

このなかでゼレンスキー大統領は、ダムの決壊で洪水の被害が出た南部ヘルソン州について「市民の飲み水だけでなく、農業用の水も不足し、大きな問題となっている」と述べ、調査への協力を求めました。

その後の会見でグレタさんは「ロシアは意図的にウクライナの環境と人々の生活を壊している。人道的な災害と環境破壊のつながりを明らかにし、その責任をロシアに問いたい」とロシアを非難しました。

作業部会では、およそ1年間にわたって現地のNGOなどから聞き取りを行って、被害の調査を行うとともに、ウクライナの持続可能な復興につなげるための計画を提言する予定です。