留学中被爆し死亡の17人 原爆死没者名簿に掲載申請 広島大学

広島大学は原爆が投下された当時、前身の学校に中国や東南アジアから留学していて被爆し、その後、亡くなった17人を「原爆死没者名簿」に名前を載せるよう広島市に申請しました。広島大学が被爆して亡くなった留学生の名前を名簿に載せるよう申請するのは初めてです。

広島大学が開いた会見によりますと原爆が投下された当時、前身の広島文理科大学と広島高等師範学校では、中国や東南アジアなどからの留学生20人が被爆したとみられています。

大学は、当時の状況や消息を調べた結果、このうちの17人について、その後の死亡が確認されたとして、広島原爆の日に慰霊碑に納められる「原爆死没者名簿」に名前を載せるよう、今月1日、広島市に申請しました。

広島大学が被爆して亡くなった留学生の名前を名簿に載せるよう申請するのはこれが初めてで市は、17人の中にすでに名簿に名前がある人がいないかを確認中だということです。

留学生の名前は早ければ来月にも名簿に記載され、8月6日の平和記念式典で原爆慰霊碑に納められる見通しです。

会見した広島大学の越智光夫学長は「広島大学で学んだ方が被爆した事実を改めて確認し、亡くなられた方のご冥福をお祈りしたい」と話していました。