米規制当局がアマゾン提訴 “顧客の同意得ず有料会員に登録”

アメリカの規制当局、FTC=連邦取引委員会は、アメリカのIT大手アマゾンが、顧客の同意を得ずにインターネット通販サイトなどの有料会員に登録させ、多額の費用を支払わせたなどとして、会社を提訴しました。

アメリカのFTC=連邦取引委員会は、21日、インターネット通販の無料配送などを受けられる有料会員サービスをめぐり、アマゾンを連邦地方裁判所に提訴しました。

FTCは訴状の中で「アマゾンは長年にわたり、何百万人という顧客をだまし、知らない間に有料サービスに加入させてきた」と指摘し、顧客の同意を得ずに多額の費用を支払わせたほか、有料サービスの解約手続きを故意に複雑にしていると主張しています。

FTCは、制裁金の支払いなどを求めていますが、具体的な金額は現時点では明らかになっていません。

これに対しアマゾンは「FTCの主張は事実ではなく、法律に照らしても誤りだ。顧客がサービスへの加入も解約もしやすいようにしている」などと反論しました。

FTCのトップをつとめるリナ・カーン氏は、巨大IT企業への規制を強化する姿勢で知られ、アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズは、おととしの就任以来、アマゾンに対する最も攻撃的な対応だなどと伝えています。

このサービスの利用者は、2021年の時点で世界で2億人を超えていて、FTCの訴えが認められれば、アマゾンのビジネスモデルを揺るがす可能性もありそうです。