大谷翔平 21号ツーランホームラン ジャッジに2本差

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手がレンジャーズ戦で21号ツーランを打ち、ホームラン数でリーグ2位のヤンキース、ジャッジ選手に2本差をつけました。

ホームラン数でリーグ単独トップに立っている大谷選手は14日、相手の本拠地テキサス州アーリントンで行われたレンジャーズ戦に2番・指名打者で先発出場しました。

1回の第1打席はフォアボール、3回の第2打席は見逃し三振で、4回の第3打席で150キロを超える速球を逆らわずにレフト前に運び、連続試合ヒットを「11」に伸ばしました。

7回の第4打席は低めの変化球を打たされてセカンドゴロでしたが、5点を追う9回、1アウト二塁で迎えた第5打席で、相手の抑え左腕のスミス投手の150キロを超える速球をとらえて21号ツーランホームランを打ちました。

ホームランは2試合ぶりで、リーグ2位のジャッジ選手に2本差をつけました。
打球速度186.8キロは今シーズンの大谷選手の打球で2番目に速く、レフトの2階席まで届く飛距離138メートルの大きな当たりで、大谷選手は打った瞬間にバットを放り投げて、ホームランを確信した表情でゆっくりと歩きだしました。

エンジェルスはこのホームランで追い上げましたが、終盤の失点が響いて3対6で敗れ、連勝は「3」で止まりました。

大谷選手は4打数2安打2打点、フォアボール1つで、打率を2割9分9厘に上げ3割目前となりました。

今のペースで日本選手最多ホームラン記録上回るか

大谷選手の今月のバッティング成績は13試合で打率4割2分3厘、ホームラン6本、14打点と絶好調で、特に9日のマリナーズ戦からは6試合で5本とホームランを量産しています。

チームが70試合を終えた時点でホームラン21本は、シーズン終盤まで激しくホームラン王を争ったおととしと全く同じです。

おととしは、後半戦でペースが落ちてホームラン46本で惜しくも日本選手初のホームラン王はなりませんでしたが、仮に今のペースで打ち続ければシーズン48本となり、おととし自身がマークした日本選手の最多ホームラン記録を上回る計算です。

大谷選手は15日はピッチャーとして先発登板する予定で、14日の試合前にはブルペンで38球を投げて調整しました。

相手のレンジャーズはここまでアメリカンリーグ2位の9勝をあげている左腕のイバルディ投手が先発する予定で、エースどうしの投げ合いとなります。

大谷選手はピッチャーとしては先月15日以来、1か月間勝利から遠ざかっていますが、絶好調なバッティングでみずからを援護して地区首位のレンジャーズとの4連戦を3勝1敗と勝ち越して終えたいところです。

また、エンジェルスのネビン監督は14日、さらにその次の大谷選手の登板予定について21日に本拠地で行われるドジャース戦になると明らかにしました。

大谷選手がドジャースを相手に投げるのは大リーグ6年目で初めてです。

アメリカンリーグのホームラン王争いの行方は

アメリカンリーグのホームラン王争いは大谷選手が21本でトップで、2位がヤンキースのジャッジ選手の19本、3位にアストロズのアルバレス選手とレッドソックスのデバース選手が17本で続いています。

このうち、ヤンキースのジャッジ選手は右足の親指を痛めて今月4日から10日間のけが人リストに入って戦列を離れていて、復帰が可能となった14日の試合もベンチ入りせず、ヤンキースのブーン監督も復帰の時期を明言していません。

また、右の脇腹を痛めているアストロズのアルバレス選手は今月9日から10日間のけが人リストに入っていますが、アストロズのブラウンゼネラルマネージャーは、14日の試合前に「3週間後には詳しいスケジュールをお知らせできると思う。そこで状態がよければプラス1週間で復帰できると思う」と話し、復帰は来月11日のオールスターゲーム以降になるという見通しを示しました。

脇腹は、痛めると打者にとって生命線とも言えるひねりの動作ができず、治療に時間がかかることが多いやっかいな場所で、ことし2月に脇腹を痛めたカブスの鈴木誠也選手は復帰までにおよそ7週間かかり、WBC=ワールド・ベースボール・クラシックの日本代表を辞退せざるをえませんでした。

ブラウンゼネラルマネージャーは「アルバレスは今は順調に回復していて、痛みもなくいい状態にある。だが、脇腹のけがは難しいので時間が必要だ」として、慎重に回復具合を見定める考えを示しました。