トヨタ自動車 早ければ2027年 EVで「全固体電池」実用化へ

トヨタ自動車は、今の電池に代わる「全固体電池」について、早ければ2027年にEV=電気自動車での実用化を目指す方針を明らかにしました。一方、水素を燃料にした車も強化し、複合的な戦略で脱炭素の取り組みを進める方針です。

トヨタ自動車が明らかにした今後の脱炭素の戦略によりますと、EVでは、今の電池に代わる「全固体電池」について、ハイブリッド車から搭載するとした従来の計画を変更し、早ければ2027年にEVでの実用化を目指します。

一方、2026年に投入予定の次世代の車種については、工場内で組み立て途中の車が自走することで生産ラインの投資を抑えるほか、車体の空気抵抗の改善などを行って、開発と生産のコストを今の半分に引き下げるとしています。

こうした競争力を高めた車種を2030年の世界販売目標の350万台のうち170万台で投入する計画です。
一方、水素を燃料にした燃料電池車についても、トラックなど商用車を中心に事業化を加速させる方針です。

ヨーロッパと中国市場の強化や、他社との提携によって2030年には、いまと比べて原価を37%削減することを目指します。
トヨタは、こうした複合的な戦略で脱炭素の取り組みを進める方針で、世界的なEVシフトのなかで、いかに存在感を示せるかが焦点になります。