北朝鮮「人工衛星」打ち上げ予告期間終了も警戒続く

北朝鮮が日本政府などに通報していた「人工衛星」の打ち上げ予告期間は、11日午前0時で終了しました。北朝鮮は先月末、失敗に終わった、初めてとなる軍事偵察衛星の2回目の打ち上げを可及的速やかに行うとしていて、日米韓3か国は弾道ミサイル技術を使った発射への警戒を続けています。

北朝鮮は先月31日、北西部トンチャンリ(東倉里)にある「ソヘ(西海)衛星発射場」から、初めてとなる軍事偵察衛星「マルリギョン(万里鏡)1号」を新型ロケット「チョルリマ(千里馬)1型」で打ち上げましたが、新たに導入された2段目のエンジンの異常で推力を失い、朝鮮半島西側の黄海に墜落したと発表しました。

その後、再発射は行われず、北朝鮮が日本政府やIMO=国際海事機関に通報していた「人工衛星」の打ち上げ予告期間は、11日午前0時で終了しました。

今回の失敗について、北朝鮮の住民向けには依然として伝えられておらず、国家宇宙開発局は、原因を究明して対策を講じさまざまな試験を経た上で、2回目の打ち上げを可及的速やかに行うとしています。

また、キム・ジョンウン(金正恩)総書記の妹、キム・ヨジョン(金与正)氏も談話で「わが国の軍事偵察衛星は遠からず軌道に正確に進入し、任務遂行に着手するだろう」と強調していて、日米韓3か国は、国連安全保障理事会が北朝鮮に対し禁じている、弾道ミサイル技術を使った発射への警戒を続けています。