ダルビッシュ有 大リーグ通算100勝「感慨深いものある」

大リーグ、パドレスのダルビッシュ有投手が9日のロッキーズ戦で勝ち投手となり、大リーグ通算100勝をあげました。

試合は相手の本拠地、コロラド州デンバーで行われ、ダルビッシュ投手は、前回、勝ち投手となった試合から中5日で先発しました。

立ち上がりの1回と2回は3人ずつで抑えましたが、3回にフォアボールとワイルドピッチでランナー二塁とした後、センター前にこの試合初めてのヒットを打たれて1点を失いました。

4回と5回はランナーを出したものの無失点でしのぎ、打線の援護で8対1と大きくリードした6回もマウンドに上がりましたが、ワンアウト一塁二塁からレフトにタイムリーツーベースを打たれ、2点目を失ったところで勝ち投手の権利を持って交代しました。

このあと試合はパドレスが9対6で勝ち、勝ち投手となったダルビッシュ投手は今シーズンの成績を5勝4敗として、大リーグ12年目で通算100勝を達成しました。

日本選手の大リーグでの100勝は野茂英雄さんに次いでダルビッシュ投手が2人目です。

この試合、ダルビッシュ投手は6回途中まで投げて4失点、打たれたヒットは5本、フォアボール4つ、奪った三振6つで、防御率は4.30となりました。

ダルビッシュ「感慨深いものある」

試合後、ダルビッシュ投手は「ストレートやツーシーム系のボールに力があったし、スライダーも良い所にちゃんと投げられた。球自体は良かったと思う」とピッチングを振り返りました。

そして、大リーグ通算100勝をあげたことについて「みんなにすごく声をかけてもらって監督にも『おめでとう』と言ってもらった。いろんなチームでいろんな選手たちと積み上げてきたものなので、そういう意味では感慨深いものはある」と心境を話しました。

そのうえで「次の100勝を目指して頑張ります」と今後の意気込みを話しました。

菊池雄星 5回2失点で勝ち負けつかず

ブルージェイズの菊池雄星投手は、メッツの千賀滉大投手と投げ合った前回の登板から中4日で、本拠地のトロントでのツインズ戦に7勝目を目指して先発登板しました。

1回、先頭バッターにいきなりツーベースを打たれましたが、後続を低めの変化球でいずれも内野ゴロに打ち取り、無失点で切り抜けました。

2回以降も変化球を主体にしたピッチングで3回、4回と3人ずつで抑えました。

しかし、0対0で迎えた5回、内野安打で出たランナーを一塁に置いて、9番バッターに低めのスライダーを捉えられ、レフトへのツーランホームランで先制点を許しました。

菊池投手はこの回を投げきってマウンドを降りました。

その後、ブルージェイズは同点に追いつきましたが、延長10回、2対3で敗れました。

菊池投手は5回、82球を投げ、打たれたヒット4本、フォアボール1つ、奪った三振4つ、2失点で勝ち負けはつかず6勝2敗のままで、防御率は4.34です。

菊池「結果以上に内容が充実」

試合後、菊池投手は「最低限の仕事はできたかなと思うが、結果的にはチームとして惜しい負け方だった。緩急を使う投球の組み立て自体はすごく理想の形に近づいているので、結果以上に内容が充実している」と話しました。

ここ6試合の登板ではあわせて10本のホームランを打たれていますが、菊池投手は「もちろん減らしていければと思うが、紙一重の部分もある。このリーグだとホームランはつきものなので、なるべくランナーをためない状態でソロはしょうがない」と割り切っている様子も見せました。

それでも「パターンとしては、落ちきらないスライダーを打たれることが多いので、その辺の制球力をもう少し磨く必要があるし、配球を変えていく工夫も必要だと思う」と今後の課題もあげていました。