香港 政府への抗議活動から4年 反対デモや集会厳しく

6月9日は香港で4年前、政府に対する大規模な抗議活動が始まった日ですが、そのあと、施行された香港国家安全維持法の影響で政府に反対するデモや集会は厳しく抑え込まれています。

香港では2019年の6月9日、容疑者の身柄を中国本土にも引き渡せるようにする条例の改正案に反対して、主催者発表で103万人が参加するデモ行進が行われ、そのあとの大規模な抗議活動のきっかけとなりました。

しかし、2020年の6月に香港国家安全維持法が施行され、政府に反対する立場の民主派の政治家や活動家は逮捕、起訴され、活動はできなくなっています。

4年前から去年の年末まで、違法な集会に参加したなどとして逮捕された人は1万人以上にのぼり、およそ1500人が有罪判決を受けています。

中国政府で香港の問題を担当する香港マカオ事務弁公室のトップ、夏宝竜主任はことし4月、4年前の抗議活動を念頭に「香港を混乱させ、破壊することは許さない」と述べ、政府に批判的な動きを徹底的に取り締まる姿勢を改めて示しました。

このため香港政府もデモや集会への警戒を強化していて、9日も抗議活動などは厳しく抑え込まれています。